岐阜県土岐市 · 直近5年度101件 / 通算521件 · 1989–2026年度
直近5年度の課題の題目・キーワード・概要に登場する装置です。括弧内はその装置に言及している課題の数。
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2022年度以降に期間が続いている101件。概要は研究代表者本人が科研費に登録した文章です。
代表 山口 裕之
核融合プラズマの閉じ込め劣化要因である輸送の制御を目的に、3次元磁場配位によるプラズマ輸送制御実験を数値シミュレーションによって検討し、具体的な実験シナリオを提示する。柔軟な磁場配位を有する装置設計に基づき、乱流輸送の抑制・促進条件を数値的に探求するとともに、諸条件を揃えた比較実験に適した配位を明らかにする。さらに統合シミュレーションにより、異常輸送の磁場配位依存性が閉じ込め特性として現れる条件を予測し、配位設計による閉じ込め改善の実証手法を示す。
磁場閉じ込めプラズマ · 統合シミュレーション · プラズマ輸送 · 3次元磁場配位
KAKEN 26K07052代表 徳沢 季彦
フュージョンエネルギー活用のためには、最重要課題である突発的熱・粒子放出現象を理解する必要がある。本研究では、そのような突発的に発生する現象、特にプラズマの閉じ込めが突然悪化した時に、マルチスケールの乱流間にどのような相関関係が生じるのか、またエネルギーカスケードの構造変化がどのように生じたのかを、高時間・空間分解能を持って示すことを目指す。 これを達成するために、「同時に」複数周波数のミリ波帯電磁波を発生させる技術、「異なる偏波」を持つミリ波信号を精度よく弁別する技術、を組み合わせたシステムを構築する。 JT-60SA装置に適用して観測すると共に太陽観測等と比較し突発現象の特性を明らかにする。
プラズマ乱流 · マルチスケール · 波数スペクトル · 突発現象 · JT-60SA
KAKEN 26H02031代表 小林 達哉
高温プラズマ内部の電流分布は、プラズマ不安定性の制御や、乱流輸送の物理機構解明のために必須の基幹データである。電流分布の実験計測のため、モーショナルシュタルク効果分光(MSE)計測が運用されている。従来のデータ解析手法では、計測位置によって感度や誤差範囲の異なる複数データを並列に用い、矛盾なく電流分布を求めることは容易でなかった。本研究では、プラズマ電流分布の高精度計測およびその普遍化を目指し、MSE計測のベイズ推定を行う。ベイズ推定は、物理量の確率分布を推定する。この特性を利用し、他の計測器で得られたデータとの同時確率分布を計算することで、異種プラズマ計測データ統合を行い、推定精度を高める。
ベイズ推定 · モーショナルシュタルク効果分光 · プラズマ電流
KAKEN 26K07050代表 Wang Hao
高エネルギー粒子と波動の相互作用によるバルクイオンへのエネルギー伝達(異常加熱)は、磁場閉じ込めプラズマにおける重要な物理過程である。近年、ASDEXーUpgradeトカマクではアルヴェン固有モード(AE)と測地線音響モード(EGAM)が同時に観測され、従来装置を大きく上回る高出力異常加熱が報告されたが、その物理機構は未解明である。本研究では第一原理コードMEGAを用いて本現象を数値的に再現し、異常加熱をもたらす物理メカニズムと成立条件を整理・明確化する。
イオン異常加熱 · 波動粒子相互作用
KAKEN 26K07048代表 武村 勇輝
核融合では、磁場を用いて高温のプラズマを閉じ込めるが、その磁場構造が乱れると「磁気島」と呼ばれる特徴的な構造が生じ、エネルギー閉じ込め性能の低下や不安定化を引き起こす。しかし、プラズマ内部の磁場は直接観測が難しく、その発生過程や前兆は十分に解明されていない。本研究では、レーザー光を用いた非接触計測と、限られた観測データから内部構造を再現する新しい解析手法を組み合わせることで、磁場構造を高精度に可視化し、磁気島形成の仕組みの解明と事前検知・制御技術の確立に貢献する。
磁気島形成ダイナミクス · MHD不安定性 · ファラデー回転計測 · 内部磁場再構成 · 摂動電流分布
KAKEN 26K00689代表 浜地 志憲
本研究は、液体金属自由表面流とプラズマの相互作用、特にプラズマが受ける影響について明らかにすることを主眼とした研究である。既存の直線型プラズマ装置TPD-IIの改造により高密度化(10^19 /m^3 以上)したプラズマを溶融スズ自由表面流に曝露し、プラズマへの影響を分光計測によって明らかにする。期間中前半はコイル増設による照射部でのプラズマ高密度化を行い、後半は実験と分析を行う。
プラズマー材料相互作用 · プラズマー液体金属相互作用 · 核融合炉ダイバータ
KAKEN 26K07051代表 彌冨 豪
プラズマ乱流中では乱流渦がゾーナルフローと呼ばれる流れ場構造に捕捉され、乱流分布が空間的に局在する現象が知られている。従来この捕捉現象は波動運動論と呼ばれる乱流を粒子集団のような「波束」として考える手法によって研究されてきたが、従来の理論では説明されない現象が近年確認された。そこで波動運動論が従来取り扱っていなかった、複数の場の相互作用を含む非保存系に拡張することで、より多様な物理を含む厳密な波動運動論理論を構築する。さらにこの理論の数値計算と従来のシミュレーション・理論研究を比較することで、乱流の捕捉現象について新たな理解を得て、プラズマ乱流を予測・制御手法の進展を目指す。
プラズマ科学 · プラズマ乱流 · 情報理論 · 波動運動論
KAKEN 26K17116代表 關 良輔
経済合理性の高い小型炉では、磁場コイルの個数が有限であることによる対称性の破れに加えて、磁気モーメントの非保存に起因した高速α粒子の閉じ込め劣化が懸念される。本研究では、磁場閉じ込め装置での磁場勾配を指標にし、ラーモア運動を含む完全軌道と旋回中心近似軌道の比較を通じて、磁気モーメントの非保存に起因した粒子軌道における統計性の発生条件やそれによる粒子の拡散を明らかにする。さらに、軸対称性などの対称性とその破れの影響や磁気島などのトポロジカルな効果を、複数の配位での軌道の比較を通して調べ、軸対称の破れやトポロジカルな効果と磁気モーメント非保存が高速α粒子の閉じ込めに与える相乗効果を明らかにする。
磁場閉じ込め核融合装置 · α粒子 · 軌道の統計性
KAKEN 26K07049代表 江本 一磨
多様な負イオンビーム源を設計するためには、負イオン生成や負イオンビーム引出のみならず、特異なイオン性プラズマによって作られる二次元的な静圧・動圧のバランスと粒子輸送を解明する必要がある。本研究では、負イオン源のビーム特性を実験で評価するとともに、内部の圧力バランスを運動論的解析で明らかにし、負イオンビーム源の設計に必要となる負イオン輸送力学を解明する。
負イオン · イオンビーム · プラズマ源 · 低温プラズマ · 実験室プラズマ
KAKEN 26K17115代表 菱沼 良光
核融合炉における超伝導マグネットの低コスト化を図るために、本質的に機械歪み印加耐性の高いNb3Al高磁場超伝導線材をミクロンオーダーの線径まで超極細線材加工した可撓性に富む素線及びそれによる縮小導体の試作と特性評価を行い、将来的にフレキシブルな素線によるリアクト&ワインド(R&W)法による革新的な核融合導体の実現に向けた学術的知見を得ることを目的とする。フレキシブルでR&W法の適用可能な化合物系高磁場超伝導線材の出現は、核融合超伝導マグネットだけでなく各種超伝導機器の製造方法を抜本的に簡素化して化合物系超伝導線材の応用範囲を拡大する方向に資する。
Nb3Al超伝導線材 · 極細加工線材 · 核融合マグネット · 縮小導体 · リアクト&ワインド法
KAKEN 25K00988代表 矢嶋 美幸
プラズマ対向壁からスパッタリングにより弾き出された壁材料原子は、水素同位体やヘリウム等のプラズマ粒子を巻き込みながらプラズマ対向壁に堆積し、共堆積層を形成する。共堆積層が形成されると放電中の粒子バランスに影響を及ぼす。しかし、プラズマ照射環境下における共堆積層形成材料の“動的な”水素同位体吸蔵に関する基礎データおよび水素同位体交換時の水素同位体深さ分布については未だ明らかになっていない。そこで本研究では、プラズマ照射とイオンビーム解析を同時に実施可能な装置を開発し、様々なプラズマ照射条件下でのタングステン共堆積層形成試料における動的な水素同位体吸蔵量および水素同位体の深さ分布を明らかにする。
タングステン · 金属共堆積層 · 水素同位体 · イオンビーム解析 · プラズマ
KAKEN 25K00017代表 今川 信作
高温超伝導テープ線(REBCO線)を核融合マグネットに適用するためには,冷却方法とコイル保護に関する研究が重要である。本研究の目的は,水素で直接冷却されたREBCO線の熱暴走を開始する発熱(電圧)の挙動を実験で明らかにし,熱暴走を回避する条件を具体的に導出することである。局所的な劣化部を導入したコイル形状の試験体を用いて,高負荷領域における電圧特性や熱暴走特性を明らかにし,解析モデルを構築する。
超伝導マグネット · 液体水素 · REBCO · 冷却安定性 · 熱暴走
KAKEN 25K00987代表 太田 雅人
パルス幅がサブピコ秒の超短パルスレーザーは、その強度がある閾値を超えると、相対論的高強度レーザーと呼ばれる。この強度では、レーザー電磁場によって電子が直接加速される。この時、固体やガスにレーザーを集光して生成されるプラズマは、高エネルギー密度を有し、同時に、高強度の電磁場分布を形成する。これを利用し、レーザー慣性核融合や小型レーザープラズマ加速器等の応用研究が進められてきた。しかし、相対論的レーザープラズマ相互作用の詳細な物理に関しては、実験的に未解明な点が多く存在し続けている。そこで、本研究では、単発超高速多階層時間発展計測を用いた相対論的レーザープラズマ相互作用の素過程解明を目指す。
レーザープラズマ · 超高速計測 · フェムト秒 · ピコ秒 · ナノ秒
KAKEN 25K17370代表 吉村 信次
従来のレーザー分光法によるプラズマの流れ計測では、レーザーの光路に沿った方向の速度成分に関する情報しか得られなかった。我々がが独自に開発した光渦ドップラー分光法では,光の位相を制御して光渦ビームとすることで,光の進行方向に加えて光路を垂直に横切る速度成分にも感度をもたせることに成功している。本研究では、測定したい流れに合わせてレーザー光の位相と強度をデザインするというコンセプトで、新しいプラズマ計測法を提案する。具体的には、空間光変調器に描画したホログラムによって光渦ビームの強度分布を能動的に制御した非対称光渦レーザー誘起蛍光法を確立する。
非対称光渦 · 空間光変調器 · ホログラム · レーザー誘起蛍光法 · プラズマ計測
KAKEN 25K00979代表 佐藤 直木
近年、非対称モデルの理論構築が物理学の重要課題となっており、核融合プラズマでも保存量を伴う「拡張対称性」に基づく解析が注目されている。本研究では、微分幾何学と葉層構造の概念を取り入れたクレブシュ表現を用いて方程式を簡素化し、非対称プラズマ平衡状態の存在証明と新たな数値スキームを提案し、炉設計の最適化に貢献する。
Magnetohydrostatics · Grad conjecture · Clebsch representation · Stellarator · Quasisymmetry
KAKEN 25K07267代表 増崎 貴
核融合炉のプラズマ対向壁で特に熱負荷が大きいダイバータ板を自由表面液体金属流で形成することを検討している。本研究では、①電子ビーム照射装置を用いて、磁場と粒子負荷が無い条件で、液体金属流に熱負荷だけを印加する実験から、液体金属流における熱輸送を明らかにする。②水素同位体およびヘリウムのガスおよびプラズマを、流動しない静置した液体金属に照射し、液体金属の拡散係数、透過係数を評価する。③核融合炉の10分の1程度の磁場中で液体金属流にプラズマを照射し、①、②で得られる知見を基に、プラズマ照射された液体金属流における熱・粒子輸送を明らかにする。これにより、自由表面液体金属流ダイバータの検討を進める。
液体金属 · ダイバータ · 核融合炉 · 熱輸送 · 粒子輸送
KAKEN 25K00990代表 後藤 基志
プラズマ中の電子速度分布関数はさまざまな要因により非等方性を持つ場合があると考えられるが、それを計測する手段は確立していない。本研究では、偏光分光イメージング計測を用いて、非等方性の空間構造とその大きさを計測する。また、この計測手法を用いて、非等方性が原因と考えられている現象について実際に非等方性が形成されていることを確認するとともに、モデル計算を用いて非等方性の大きさを定量的に評価する。
非等方的電子速度分布 · 偏光プラズマ分光 · 磁気双極子遷移
KAKEN 25K00978代表 永岡 賢一
ITER用準定常負イオンビームの開発において、高周波放電負イオン源のビーム集束性が直流放電負イオン源の2倍以上悪いという問題が喫緊の課題となっている。これを解決するためには、ビーム光学系の初段の静電レンズを構成する負イオンシース界面形成を明らかにする必要がある。 本研究では、シース界面の動的制御手法と、ビーム引出し界面の収差補正機構を新たに開発し、高周波放電負イオン源のビーム集束性を2倍以上改善し、ITER用負イオン源のビーム集束性の問題を解決するとともに、高性能集束負イオンビーム源が要求される医療分野等幅広い応用を可能とする基盤技術を構築する。
負イオンビーム集束性 · 高周波 · ペアプラズマ · シース界面 · 外部制御
KAKEN 25K00989代表 川本 靖子
高エネルギー粒子の閉じ込めは、磁場閉じ込め核融合炉を実現する上で重要な課題である。 重水素プラズマでは、高エネルギー粒子の閉じ込め性能を示す指標の一つとしてトリトン燃焼率があり、中性子計測によって実験的に評価することができる。しかし、これまでシミュレーションによる解析で、トリトン燃焼率は過小評価となっている。そこで本研究では、シミュレーションでのトリトン燃焼率を正確に評価するために、大型ヘリカル装置LHDの重水素プラズマ実験を対象にして、高エネルギー粒子の衝突・減速過程に現れる核力(核弾性散乱)の影響を考慮したBoltzmann-Fokker-Planck方程式をモデル化し、比較・検証を行う。
トリトン燃焼率 · 重水素プラズマ · LHD · 中性子計測
KAKEN 25K17371代表 WANG Jialei
Numerical assessments of ICRF heating are of great significance in developing and establishing operation scenarios of a fusion device, where kinetic effects of ICRF-generated fast ions should be seriously treated. In this project, a traditional minority ion ICRF heating and a novel three-ion ICRF heating for both stellarator and tokamak configurations will be assessed based on a self-consistent kinetic-MHD hybrid model.
Energetic Particle · ICRF Heating · Wave-particle Resonance · Shear Alfven Wave · Comprehensive Simulation · Kinetic-MHD Hybrid · MCF · 高エネルギーイオン
KAKEN 24K17032代表 室賀 健夫
核融合炉のダイバータは、熱負荷による劣化のため高頻度交換が必要となり、それが核融合炉からの放射性廃棄物の主な排出源となると予想される。本研究では、めっき被覆と熱間等方加圧(HIP)処理によるダイバータの機能再生、再利用の見通しを明らかにすることを目的とする。熱負荷により表面に貫通する亀裂が生じたダイバータ用タングステン板を用い、その亀裂部分にめっきによりタングステンを被覆し、HIP処理を行う。これにより亀裂を修復し熱除去機能を再生させることが可能であることを実証する。得られた修復材の特性、めっき被覆やHIP処理の条件依存性を求め、本修復法の適用範囲を明らかにする。
めっき被覆 · 熱間等方加圧 · 亀裂修復 · 核融合炉 · 高熱負荷機器 · レーザー照射 · 熱負荷試験 · ダイバータ
KAKEN 24K00616代表 山田 一博
プラズマの電子温度を計測するトムソン散乱装置は、「電子の運動はプラズマ中で等方的で,その速度分布関数はマクスウエル分布である」という仮定を前提にして、プラズマの電子温度を測る温度計として最適化され設計されてきました。一方、「この仮定は正しいのだろうか?」という物理的な問いを検証する装置としては最適化されていませんでした。本申請課題で提案する新しいポリクロメーターを用いれば,電子温度の異方性や速度分布関数のマクスウエル分布からのずれを高い精度で実験的に観測することが可能になります。
トムソン散乱計測 · LHD · ポリクロメーター · 電子温度異方性 · 非マクスウェル分布 · 速度分布関数 · 非マクスウエル分布
KAKEN 24K07002代表 藤堂 泰
将来の磁場閉じ込め核融合炉の性能予測では、プラズマ圧力限界の正確な予測が重要である。本研究では流体モデルと粒子モデルを連結した革新的なシミュレーションにより、核融合研究の重要な課題であるプラズマ圧力限界と高エネルギー粒子圧力限界を調査する。これにより、圧力限界を決定するミクロ集団ダイナミクスを解明し、将来の核融合炉の圧力限界について信頼できる予測を可能にするとともに、その制御方法の策定に貢献する。
ミクロ集団ダイナミクス · シミュレーション · 圧力限界 · 磁場閉じ込めプラズマ · 高エネルギー粒子
KAKEN 24H00207代表 向井 啓祐
核融合炉の増殖ブランケットは燃料生産と熱の回収を担う重要機器であり、ベリリウム化合物によって中性子を増倍し、リチウム化合物によって燃料生産を行う。中性子増倍材であるベリリウム金属の水蒸気酸化は熱暴走や水素爆発を誘発する。この水素発生反応を抑制するために金属間化合物化による水素発生量低減の研究がなされてきたが、冷却水損失事故発生時の水素発生に対する根本的な解決には至っていない。本研究では、材料探索と高温特性試験により、事故耐性の高いハイブリッドセラミックス材料を製造する。自己自給性を満たす最適構造を明らかにし、固有の安全性を持つ新しいブランケットの設計指針を示す。
セラミックス · 事故耐性 · 核融合 · ブランケット · 水素発生 · 安全性 · 第一原理計算 · モンテカルロ法
KAKEN 23K25853代表 時谷 政行
研究代表者が発明した世界初の特許技術「先進多段階ろう付接合法(Advanced Multi-Step Brazing: AMSB)」と,原子レベルに迫る接合部評価法「ナノスケールのプロファイリング技術」を用いて,酸化物分散強化銅(ODS-Cu)をヒートシンクとした「(1)核融合炉用新構造ダイバータ受熱機器」の高度化,および「(2)パワーデバイス用超高効率ヒートシンク」,「(3)高冷却効率省電力微小電極ロッド」の開発を行う. 本研究を通じて同技術による「ダイバータ受熱機器の高度化:[(1)に関連]」を行うと同時に「同技術の異分野への展開・社会実装への基盤を確立:[(2)と(3)に関連]」させる.
先進多段階ろう付接合法(AMSB) · ナノスケールのプロファイリング技術 · ダイバータ受熱機器 · パワーデバイス用ヒートシンク · 微小電極ロッド
KAKEN 24K00614代表 吉村 信次
本国際共同研究では,プラズマと固体材料との境界領域におけるイオンの流れを「光渦」と呼ばれるレーザー光を用いて計測する.従来のレーザー計測では,光の進行方向に沿った流れ成分しか計測できなかったが,光渦を用いることで進行方向に垂直な流れ成分も測定可能となる.アイオワ大学とウエストヴァージニア大学の装置で実験を行うことで,光渦を用いた計測の有効性を示す.プラズマと材料表面境界のイオンの流れは様々なプラズマ応用技術でも鍵となるパラメータであり,エッチング・薄膜形成といったプラズマ応用プロセスのその場計測への発展性も有している.
光渦 · レーザー誘起蛍光法 · 流れ計測 · プラズマ · シース
KAKEN 24KK0063代表 安原 亮
本課題では,これまで100Hz程度に制限されていた大型トカマク型プラズマ装置の電子温度・電子密度測定手法:「レーザートムソン散乱計測装置」の測定周期を1000倍の100kHzへと超高速化する.これにより,核融合発電実現に向けて,高圧力プラズマの長時間維持に必須な突発・過渡現象の物理研究を加速的に進めるための手段を実証する.
トムソン散乱 · 高繰り返しレーザー · バーストモードレーザー · 高速トムソン · 過渡的現象 · 突発現象 · 高出力レーザー · 高出力レーザ
KAKEN 23K25859代表 坂本 隆一
プラズマの中心領域では,核融合反応に伴い水素同位体がヘリウムに変換され続けるため,燃料である水素同位体をプラズマに供給して,ヘリウムによる燃料希釈を抑制することは,燃焼プラズマを制御する上で最も重要な要素である.本研究では,高温プラズマ中における固体水素の溶発過程と,溶発した水素がプラズマ中に均質化してゆく過程を,高空間分解能イメージング計測と高時間分解能スペクトル計測を組み合わせた新しい計測手法で調べ,プラズマへの粒子供給素過程を明らかにする.
粒子供給 · 固体水素 · 溶発 · 水素スペクトル · 高速分光 · 固体水素溶発 · プラズモイド · 核融合プラズマ
KAKEN 23K20230代表 伊藤 篤史
ITERや核融合原型炉など高フラックスのプラズマ照射環境では、ダイバータの熱負荷に限らず、弾き出しと堆積現象も閉じ込めとトリチウム蓄積に関わる重要課題である。しかし現状では、弾き出しに関しては信頼性の低いレガシーなモデルが使われており、堆積現象に至っては決定的な計算手法が存在しない。この状況を打破する為、2つの現象に共通した理論的課題を、原子移動のエネルギー障壁モデル開発として捉えなおす。機械学習ポテンシャル開発を参考に原子の移動方向という追加の変数を加えることで、エネルギー障壁の高精度・高速予測を可能にする。それを用いて、実験と対比可能な弾き出し・堆積シミュレーションモデルを構築する。
プラズマ-壁相互作用 · スパッタリング · 堆積 · 動的モンテカルロ法 · 分子シミュレーション
KAKEN 24K00617代表 渡辺 清政
小型トカマク装置Hybtok-II(名古屋大学)を使って、外部共鳴摂動磁場のプラズマ中の伝搬特性を計測し、外部摂動磁場が入れ子状の環状磁気面に閉じ込められたプラズマ中の伝搬特性がプラズマの抵抗値やプラズマと外部摂動磁場の回転周波数の差により変化する様子を調べ、既に提唱されている理論モデルの妥当性の検証や改良を行う。その際、アンサンブル平均数の増加により高相関の外部摂動磁場分布を取得するため、磁場配位とプラズマ密度のフィードバック制御システムを構築し、再現性の高い放電実験を遂行する。
外部共鳴摂動磁場 · 磁気島 · プラズマ応答 · 共鳴摂動磁場 · 環状磁場プラズマ
KAKEN 23K25856代表 森崎 友宏
本研究は、文明社会が将来にわたって持続・発展するために不可欠な、次世代エネルギー(電力)源として期待されている「フュージョンエネルギー」の実現に貢献する。 エネルギーを生み出す「核融合炉」は、プラズマと呼ばれる高温の電離ガスを閉じ込める巨大装置である。炉内の一部は高い熱負荷に曝されるため、そこで発生する熱を安全かつ効率的に除去する必要がある。 本研究は、炉内の高熱負荷機器の受熱部に使用されるタングステン等の高融点金属と、その除熱に用いる材料を結合する、高性能接合技術の確立を目指す。
異材接合 · ダイバータ · タングステン · 核融合炉 · プラズマ対向壁
KAKEN 24K07001代表 沼波 政倫
原型炉設計等に向けて、普遍性に裏付けされた外挿可能なプラズマの熱・粒子輸送モデルの構築を目指す。従来議論されてきたモデルでは、既存の実験やシミュレーションに基づく内挿の延長による予測に留まっていた。ここでは、揺動やシア流などをパラメータとした空間上に形成される複雑流動の「解空間」に着目し、その普遍性に基づいて、輸送の外挿予測を目指す。複雑流動の普遍性を見出すため、プラズマ流動との共通点がある液晶流動の精密な実験と連携し、外挿性を有した輸送モデルを構築する。
プラズマ乱流 · 液晶乱流 · 外挿モデル · プラズマ乱流輸送
KAKEN 24K00615代表 釼持 尚輝
核融合炉心プラズマの予測と制御に、輸送流速が局所的な勾配で決まらない『非局所輸送』は重要な役割を果たすが、その物理機構の理解は不十分である。本研究では核融合炉実現のために重要な高性能炉心プラズマ制御手法を確立するため、(1)非局所輸送の特性とその発現機構を解明し、(2)その理解に基づき先進的なプラズマ制御手法を開発・実証する。世界で唯一、高温プラズマでの非局所輸送の観測が可能な高性能計測機器群と、プラズマ制御のためのアクチュエータを豊富に揃える大型ヘリカル装置は、本研究に最適な装置である。本研究は突発現象の制御などにも応用が期待され、核融合炉心プラズマ制御技術の飛躍的な進展をもたらす。
核融合 · プラズマ物理 · プラズマ制御 · 非局所輸送 · データ科学
KAKEN 24K06999代表 西浦 正樹
核融合炉の高エネルギーイオンによる自律燃焼条件には,高エネルギーイオンとバルクイオ ンの良好な閉じ込めの両立が必須となる.本研究はミリ波協同トムソン散乱(CTS)と相関電子温度揺動(CECE)計測を用いて高エネルギーイオンが駆動するプラズマ中の電場と乱流に着目した電場・乱流励起・輸送メカニズムの解明を目的とする.そのために従来の高エネルギーイオン計測用のCTS受信機を基に,高ダイナミックレンジ化(30dB)と低ノイズ化した新CTS/CECE計測システムを開発しCECE計測を実現する.燃焼プラズマ閉じ込め物理機構に於ける高エネルギーイオンの役割を解明することで原型炉研究の新学術基盤を構築する.
高エネルギーイオン · 乱流輸送 · プラズマ · 相関計測 · 電場 · 燃焼プラズマ
KAKEN 23K25857代表 田中 照也
冷却材として液体金属を用いる先進核融合発電炉では、強磁場によるMHD圧力損失 (電磁ブレーキ効果) を抑制するために、金属配管の内壁に厚み1μm程度のセラミック電気絶縁被覆が施される計画であるが、高エネルギー中性子が大量に照射される炉内では、隣接する金属壁や冷却材中の金属原子が中性子によりはじき飛ばされて被覆層に入射し続けることになる。このはじき飛ばされた反跳金属原子は被覆材料中で0.3~6μmの深さまで到達し、濃度も5年間の運転中に原子数比で数%のオーダーに達する。本計画では、反跳金属原子がセラミック電気絶縁被覆の絶縁性能に及ぼす影響とそのメカニズムを調べるための実験研究を展開する。
セラミック · 電気絶縁 · 反跳原子 · 金属原子 · 照射効果 · イオンビーム · 反跳金属原子 · セラミック材料
KAKEN 23K22480代表 徳沢 季彦
核融合プラズマ中の乱流の空間構造・スケール構造を高い波数分解能で計測できるシステムを構築し、突発的に発生する現象、特にプラズマの閉じ込めが突然悪化した時に、エネルギーカスケード構造がどのように変化するのかを明らかにする。これにより、核融合発電炉におけるディスラプション現象を理解する物理知見などを得る。 この革新的な計測は、同時に、様々な周波数のミリ波帯電磁波を沢山発生させ、かつ様々な方向へミリ波ビームを放射する技術を組合せて実現する。高温プラズマ中の散乱波数スペクトルの時空間変化を世界で初めて計測し、太陽観測など他分野の突発現象との比較も行い、高温プラズマの突発現象の特性を明らかにする。
プラズマ乱流 · エネルギーカスケード · 波数スペクトル · 散乱計測 · フェーズドアレイアンテナ
KAKEN 23K25858代表 洲鎌 英雄
本研究では、磁場閉じ込めプラズマにおけるプラズマの密度・温度・フロー分布や3次元的局所輸送過程を定量的に正確に予測できる理論・シミュレーションモデルを構築する。粒子・熱・乱流輸送に加えて、異種粒子間(特に電子・イオン間)や波動・粒子間のエネルギー交換ならびにプラズマ加熱過程に対して、微視的乱流はどのようなに影響を及ぼすか、また、乱流輸送・乱流エネルギー交換過程における位相空間上の粒子分布関数構造やそれに伴うエント ロピー生成はどのようになるかを明らかにする。
プラズマ乱流 · ジャイロ運動論 · プラズマ輸送 · エネルギー交換 · エントロピー
KAKEN 24K07000代表 申 晶潔
This research is to investigate formation behaviors and the stability of nanoscale oxide particles in the ODS ferritic steel after extremely large plastic deformation to reveal the formation mechanisms of oxide particles, optimize the process parameters and develop the stable oxide particles.
ODS steel · Oxide particles · Ion irradiation · Irradiation effects · Microstructure · ODS ferritic steel · nanoscale particles · formation mechanisms
KAKEN 23K13087代表 伊藤 篤史
プラズマと固体物質の相互作用(PMI)は半導体プロセスから核融合エネルギーにおよぶプラズマ研究にとって重要な課題であり,原子レベルのシミュレーションは大変有用である.しかし従来までに使われてきた二体衝突近似,分子動力学,そして密度汎関数理論ですら,モデルの制約上プラズマからの飛来物は中性原子で代替される.本来プラズマから飛来する粒子は荷電粒子であり,この違いは当該分野の長年のジレンマである.荷電粒子の引き起こす表面での電子の量子的なダイナミクスを調べるために,時間依存密度汎関数理論を用いた研究を立ち上げる.コード開発から着手することで,PMI特有の問題をも扱える計算手法を確立する.
プラズマ-物質相互作用 · プラズマ-壁相互作用 · 時間依存密度汎関数理論 · 分子シミュレーション · プラズマ · Ehrenfest分子動力学 · 分子動力学 · プラズマ-壁質相互作用
KAKEN 23K17679代表 木村 直樹
世界的にも殆ど手付かずの実験研究課題となっている「多価イオンマイクロ波分光」を実現することを目指す。 感度が低いマイクロ波遷移の分光を、生成・捕捉が困難な多価イオンに対して達成するため、最近我々が世界で初めて実証した「時間分解プラズマアシストレーザー分光」をさらに発展させた新分光手法『プラズマアシスト・レーザーマイクロ波二重共鳴分光法』を提案し、これを実証する。
多価イオン · 電子ビームイオントラップ · 超微細構造 · 高分解能分光 · マイクロ波分光 · 多価イオンレーザー分光 · 準安定状態 · 時間分解プラズマアシストレーザー分光
KAKEN 23K17305代表 小野寺 優太
核融合炉用超伝導マグネットの高磁界化に向けて、高温超伝導(HTS)線材を束ねた大電流HTS導体の研究開発が世界中で進められている中、製作過程で通電特性が局所的に劣化する現象が観測されており、克服すべき課題となっている。HTS線材自体の品質保証技術は確立してきているのに対し、線材を集合化した導体の品質を検査する方法については、導体そのものが研究開発段階であることから技術的に確立していない。本研究では磁化測定を用いた新たな導体評価技術を開発し、HTS導体の通電特性および局所的な欠陥を非破壊・非接触で評価する手法を確立させるとともに、HTS導体の劣化発生メカニズムを明らかにする。
高温超伝導導体 · 非破壊検査 · 磁化測定 · 欠陥検出手法
KAKEN 23K13086代表 中村 浩章
非接触プラズマの生成には周辺領域での中性粒子輸送が影響する。また、炉心プラズマを高い効率で閉じ込め状態(Hモード)を維持するためには、壁からの中性粒子発生を低減する必要がある。非接触プラズマ・Hモードの両立条件を求める手法は未だ確立されていない。本研究では、(1)衝突輻射モデルを組み込んだ中性粒子輸送コード(2)分子動力学法と熱伝導方程式のハイブリッドコード、(3)ジャイロ運動論PICコードの改良も重ねてきた。これら3つのコードを紡ぎあい「壁の水素リサイクリング状態と分子の振動回転状態が、周辺の非接触プラズマ/炉心プラズマ閉じ込めにどのような影響を与えるか?」という課題に取り組む
反応動力場 · 分子動力学 · タングステン · 空孔 · 水素 · ボイド · 合体 · 分子動力学法
KAKEN 23K03362代表 伊神 弘恵
磁場閉じ込め実験室プラズマにおいて、強度が突発的に成長/減衰する超高次イオンサイクロトロン波周波数帯に多数の周波数ピークを持つ放射が観測されている。私達は空間的に離れた2領域どちらでも共鳴条件を満たす特徴的な周波数の波を媒介として、局所的プラズマパラメータ変化が離れた領域での波動突発的成長/減衰に影響しているのではという仮説に基き、・波動間の非線形な結合関係を明らかにする詳細解析・波動励起の素過程およびモード変換を介した伝播過程を明らかにするための解析を実施し、地球磁気圏などにも存在する、「空間的に離れた領域のパラメータが相互に影響しあって発達するような突発現象の発達機構の解明」に挑む。
波動波動相互作用 · 波動-波動相互作用 · 突発現象 · 非線形相互作用 · 突発的波動放射 · サイクロトロン波
KAKEN 23K03363代表 田村 直樹
高温プラズマで観測されている不純物導入によるプラズマ閉じ込め改善は乱流輸送が低減したためと考えられているが、その低減における不純物自体の役割に関しては理論等でその効果が指摘されつつも実験的には不明のままである。核融合炉実現には不純物量の最適化が必須であるため、不純物が乱流輸送に与える影響の定量的解明が喫緊の課題である。 本研究では、導入できる不純物の種類、量及び位置の精密な制御が世界で唯一可能なTESPELを乱流輸送が支配的なプラズマが生成できるドイツの環状磁場閉じ込め高温プラズマ実験装置W7-Xに適用し、磁場閉じ込め高温プラズマ中の乱流輸送に及ぼす不純物の影響を定量的に解明することを目指す。
TESPEL · 不純物ガスパフ · 乱流輸送 · 不純物効果
KAKEN 23KK0054代表 向井 清史
磁場閉じ込め核融合プラズマでの輻射は、軸対称性が仮定できない最外殻磁気面の外側で主に生じるため、本質的に3次元構造を持つ。したがって、非接触ダイバータ等の輻射に関する物理機構の解明にはイメージング(多次元)計測が有効である。しかしながら、3次元CTの適用は計測ポート数の制約による悪条件から困難であることが多い。 本研究では、イメージング計測の2次元輻射画像から統計的手法で特徴的な輻射構造を抽出する。輻射は閉じ込め磁場の磁力線に沿った構造を持つため、磁力線構造を考慮して奥行き方向の情報を補完し、輻射の3次元構造を明らかにする。特に非接触ダイバータや放射崩壊について輻射の3次元構造を明らかにする。
画像計測 · 輻射計測 · 特徴抽出 · 異常検知 · 主成分分析 · オートエンコーダ · 非接触ダイバータ · 放射崩壊
KAKEN 22K03583代表 後藤 勇樹
2017年、円軌道を持つ電子からの高次高調波放射が渦性を示す、つまりヘリカル波面を持つことが理論的に示された。電子サイクロトロン運動(ECM)は円運動の一種であるため、電子サイクロトロン放射(ECE)もヘリカル波面を持つことになる。ECEを含む現象は自然界に普遍的に存在しているにも関わらず、そのヘリカル波面を持つECEは今日まで観測されていない。そこで本研究ではヘリカル波面を持つECEを実験的に観測し応用することは可能か、ということを学術的「問い」に設定し研究を行う。
光渦 · スパイラルミラー · 電子サイクロトロン放射 · Abraham-Lorentz方程式 · Friedrichsモデル
KAKEN 22K14025代表 樋田 美栄子
多数の荷電粒子の集まりであるプラズマ中には幅広い周波数の波動が存在し、それらの波動と粒子は複雑な相互作用をする。本研究は、高速粒子が発生し続けるという状況下での波動の励起とその長時間発展を、スーパーコンピュータを用いた大規模シミュレーションにより解析する。広周波数帯波動のスペクトルの時間変化、それに伴う波と粒子の間のエネルギーの移送などを示すとともに、その物理機構を解明する。また、系統的シミュレーションによって、その機構が起こる条件を提示し、広周波数帯波動の長時間発展に関する体系的理解へと繋げる。これにより、核融合と宇宙のプラズマの様々な未解決問題に応用できる新たな知見を得ることを目指す。
高速粒子駆動不安定性 · 低域混成波 · 粒子シミュレーション · 非線形波動結合 · 高速粒子 · 不安定性 · 高調波 · 加速
KAKEN 22K03570代表 横山 雅之
核融合プラズマ研究のデータに対して統計分野の情報量規準を導入し、複雑に絡み合った現象をプラズマ物理とは違った視点で紐解く研究を試行し、その妥当性、有用性を明らかにする。プラズマ物理に基づく注目変数だけでは必ずしも見尽くすことができなかった、データが有する情報を情報量規準で効率的に抽出し、プラズマ物理による納得性や、データ基盤の視点での新発見や気づきを創出する。プラズマ物理との相補性を考えることで、核融合プラズマ研究の質的強化を図る。
核融合プラズマ · 情報量規準 · プラズマ物理 · 統計解析 · 相補性 · 回帰 · 重要変数 · データ
KAKEN 22K03582代表 小林 政弘
本研究では、放射光源と磁場閉じ込め装置を用いて光電離プラズマを生成・維持し、星間プラズマを模擬する新手法を提案する。これによって星間空間における複雑有機物の生成過程およびそのホモキラリティ-の起源に対して、プラズマ中の電磁場が与える影響を考慮した新たなメカニズムを探求する。また光が核融合炉ダイバータにおける原子・分子過程に与える影響を調べるとともに、光による原子・分子過程の制御に挑戦する。
宇宙生命起源 · 核融合プラズマ · 光電離・光励起 · キラリティ · 光化学反応 · 対称性の破れ · 星間プラズマ
KAKEN 22K18272代表 浜地 志憲
非炭素電源として期待される核融合発電ではプラズマの純度管理が重要であるが、求められる純度が非常に高いため、固体壁からの脱離不純物などによって容易に性能が劣化するため、液体金属壁は核融合発電実現のために大きな注目を集めている。本研究は、これまでに行われてきた滞留型の液体金属壁でなく、液体金属の"滝"を壁面に流すことで常時清浄な液体金属壁を維持する自由表面流液体金属壁の実現を想定し、プラズマ装置内部に液体金属自由表面流を形成する新装置を製作して、プラズマと液体金属の相互作用について調べる研究である。
プラズマー材料相互作用 · プラズマー液体金属相互作用 · 核融合炉ダイバータ · 核融合プラズマ材料相互作用 · 液体金属 · プラズマ対向機器 · 自由表面流 · 濡れ性改善
KAKEN 22K14024代表 小林 政弘
核融合炉の実現に向けて、装置壁への過大な熱負荷の軽減は必須の解決課題である。もっとも有力な解決手段として、水素燃料以外の粒子(不純物と呼ばれる)を導入し、不純物多価イオンの放射冷却効果を利用する方法が試行されている。本研究課題では、閉じ込め磁場のトポロジーを変移させ、放射冷却効果を倍増させる新手法を用いる。この手法を異なる閉じ込め磁場配位の装置に応用し、高温プラズマ周辺部のより効率的な放射冷却手法の確立とそのメカニズムの一般化を行う。これによって核融合炉の装置壁熱負荷軽減に寄与するとともに、磁場構造と高温プラズマの熱的不安定性を連結するプラズマ物理の体系化を目指す。
磁場トポロジー · 熱的不安定性 · 熱平衡 · 放射冷却 · トロイダルプラズマ · 装置間比較 · 世界展開
KAKEN 22KK0039代表 宇佐見 俊介
球状トカマクにおけるプラズマ合体を模擬した粒子シミュレーションを実施し、主に速度分布関数を解析することで、プラズマ加熱の根本機構を明らかにする。その上で、高温プラズマを作り出す効率のよい加熱条件を同定する。一方、用いる粒子コードの並列化・高速化や、可視化手法の開発も行う。また、東京大学の球状トカマク実験グループと、見出した加熱機構の検証、提案した条件での実験実施などの連携をする。
球状トーラス装置 · プラズマ加熱 · 粒子シミュレーション · 磁気リコネクション · イオン加熱 · リング速度分布 · 球状トカマク · 加熱
KAKEN 22K03581代表 登田 慎一郎
トロイダルプラズマにおいて、ジャイロ運動論解析結果を輸送ダイナミクスシミュレーションに適用するのはこれまで困難であり、定常輸送解析にとどまっていた。本研究では、ジャイロ運動論解析結果による乱流輸送を用いた、プラズマダイナミクスを考察する時間発展シミュレーションを行う。その際、ジャイロ運動論解析結果に基づく簡約化モデルにより、乱流輸送レベルを決める。シミュレーション結果が、実験結果をどの程度再現するかを検証する。検証結果をITER等での改善閉じ込めプラズマを目指す予測研究の基礎にする。
トロイダルプラズマ · 乱流輸送 · ジャイロ運動論解析 · 乱流 · 輸送 · プラズマ輸送 · プラズマ乱流 · ダイナミクス
KAKEN 21K03514代表 佐竹 真介
核融合炉の定常運転を目指す上で、不純物イオンの蓄積を抑制する必要がある。ヘリカル磁場装置では電子とイオンの温度がほぼ等しい場合、新古典輸送理論から予測される径電場が負になると想定され、負電場によって高Zイオンほどプラズマ中心に輸送されることが懸念されていた。しかし、荷電粒子の大域的ドリフト運動を正しく解く新古典輸送計算により、電子とイオンの温度が同程度でも、正の両極性電場ができることが示唆されている。本研究では、磁場配位を最適化することで、正の両極性電場ができやすく、不純物の蓄積が抑制できる条件を研究し、それを機械学習でモデル化することで、核融合炉の最適化配位設計を目指す。
不純物輸送 · 新古典輸送 · 多目的最適化 · ガウス過程回帰 · ベイズ最適化 · 機械学習 · 核融合炉 · MHD安定性
KAKEN 21K03517代表 釼持 尚輝
核融合炉実現のために内部輸送障壁の形成とその制御が重要かつ効果的であるが、輸送障壁の形成機構の理解が不十分であるとともに、形成の時間スケールなどは不明であった。 本研究では、核融合炉実現のために重要な高性能プラズマの分布制御手法を確立するため、 (1)輸送障壁の位置決定機構を明らかにし、 (2)深層学習の手法を応用することで、位置決定に重要な物理量の制御を介して圧力分布を実時間制御するエッジAIシステムの開発・実証を行う。 本研究は乱流の非線形効果、マルチスケールの構造形成など科学の文脈の中で重要な位置づけをもつと同時に、炉心プラズマ設計という研究開発の根幹に大きなインパクトを与えることができる。
核融合 · プラズマ物理 · プラズマ制御 · 内部輸送障壁 · エッジAI · 非局所輸送
KAKEN 21K13901代表 小林 達哉
乱流フロント伝播の物理機構と、プラズマ乱流輸送に占める役割を実験的に明らかにするため、九州大学応用力学研究所のPLATO装置に、ガスパフイメージング(GPI)計測装置を導入する。PLATO装置には、GPI計測のため高速シートガスビーム噴射装置と、フィルタ受光系を新たに導入する。GPIによる乱流計測を行うことで、乱流が励起され、その場に留まったまま消滅するケースと、乱流フロントが半径方向に伝播されるケースを弁別する。これにより、局所理論が周辺乱流でどの程度成り立つかを示す。
プラズマ乱流 · プラズマ輸送 · 非局所性 · トカマク · ステラレーター · 分光計測 · 乱流伝播 · 位相空間乱流
KAKEN 21K13902代表 山口 裕之
経済的な磁場閉じ込め核融合炉を実現する上で、プラズマの安定性、高い閉じ込め性能、プラズマから流出する粒子と熱を開いた磁力線で壁へ誘導するダイバータ配位での定常運転が成立する条件を見出すことは重要な課題となっている。本研究では、閉じ込め磁場を生成する外部コイルの形状を直接の変量としプラズマの物理特性と装置の工学特性を同時に最適化する、核融合炉設計のための新しい数値的最適化スキームを開発する。従来の最適化では考慮できなかった離散コイル、自由境界平衡、周辺磁場構造を評価関数に組み入れる。スーパーコンピュータも活用した大規模な最適化を実施し、これまでの課題を解決する核融合炉の具体形を提案する。
核融合 · ヘリカル方式 · 最適化 · 遺伝的アルゴリズム · ダイバータ配位 · 自由曲線 · ヘリカル系 · 準対称性
KAKEN 21K13904代表 田中 謙治
核融合原型炉との同等条件のプラズマは量研機構のJT-60SAで初めて達成される。本研究は先進的なレーザー計測を開発し、JT-60SAにおいて原型炉と同等条件下で乱流の挙動を計測し、それにより、原型炉における乱流が駆動するプラズマ閉じ込めの物理機構を明らかにすることを目指す。研究は乱流計測の開発とそれを用いたJT-60SAにおける物理実験からなる。乱流計測ではレーザーを用いた二次元位相コントラストイメージングを開発する。物理実験では原型炉と同等条件において、特に重要な電子加熱の実験に取り組む。閉じ込め特性および乱流の空間スペクトル構造の違いを実験から明らかにし、シミュレーションと比較する。
磁場閉じ込めプラズマ · 乱流 · レーザー · 位相コントラストイメージング · 原型炉 · プラズマ · 核融合
KAKEN 21H04458代表 鈴木 千尋
国際熱核融合実験炉ITERにおけるプラズマ中のタングステン挙動の解明に寄与するため、複雑な構造を持つタングステンイオンからの極端紫外スペクトルに関する分光モデルを、機械学習を活用した実測ベースで構築する。広範なプラズマパラメータ領域で観測された大量のスペクトルデータの機械学習に基づき、エネルギー準位構造や準位間の遷移レートを少数のパラメータでモデル化し、電子温度依存性や原子番号依存性が実測を再現するように調整することで、分光モデルを高精度化する。
タングステン · 機械学習 · UTAスペクトル · 変分オートエンコーダー · 分光モデル · UTA
KAKEN 21K03515代表 小林 真
核融合炉において、真空容器における燃料トリチウム滞留量の高精度評価は、炉システム設計や炉運転シナリオの決定、安全性評価のため重要である。そこで本研究では、核融合炉材料中の照射欠陥の移行現象と、この照射欠陥との相互作用を含むトリチウム移行現象を評価するプログラムを作成・結合させることで、炉運転に伴う炉内トリチウム滞留量変化の定量予測を行う。また、加速器などを用いて炉材料に照射欠陥を導入し、水素同位体滞留量、透過速度、脱離挙動等の測定を通し、上記プログラムの妥当性評価を行う。これにより確度の高い炉内トリチウム滞留量評価を可能とする。
照射損傷 · 中性子 · 水素同位体 · 照射欠陥 · タングステン · トリチウム
KAKEN 21K13903代表 庄司 主
核融合炉の実現を妨げている課題として、高温のプラズマと真空容器壁とが直接接する場所(ダイバータ部)にかかる熱負荷が高すぎることがある。これを解決するために、不純物の気体をダイバータ部付近に大量に放出させることによって、ダイバータ部の熱負荷を下げる試みがなされてきた。ただし、この方法ではダイバータ部だけでなく、高温プラズマの温度も低下させてしまうことが大きな欠点となっている。本研究の目的は、不純物の固体の粒を用いて、高温プラズマの温度を低下させることなく、ダイバータ部にかかる熱負荷を大幅に低下させる新手法を見出すことである。
大型ヘリカル装置 · 不純物粒子ドロッパー · 高速カメラ · 周辺プラズマ · ステレオ視計測 · ダスト輸送シミュレーション · 熱負荷低減 · 不純物ダスト落下装置
KAKEN 21K18620代表 佐藤 雅彦
大型ヘリカル装置(LHD)では、高圧力プラズマの保持に成功している。しかしながら、プラズマを流体としてみなした磁気流体力学(MHD)モデルでは、その保持メカニズムを説明できず、運動論効果、すなわち、個々の荷電粒子の運動の効果の重要性が指摘されている。本研究は、イオンの運動論的効果を取り入れた運動論的MHDシミュレーションにより、LHDで見られる高圧力プラズマの保持メカニズムの詳細を明らかにするとともに、さらなる高い圧力を持つ高性能プラズマを探求する。
運動論的MHD · シミュレーション · 圧力駆動型MHD不安定性 · MHD不安定性 · 運動論的効果 · ヘリカルプラズマ · MHD
KAKEN 21K03516代表 村上 泉
多電子原子の多数の発光線が密集することで形成される準連続スペクトル(Unresolved Transition Array, UTA)は極端紫外光源や核融合プラズマ・天体プラズマなどで広く見られるが、定量的診断法が存在しない。 本研究では、UTAスペクトルの高波長分解観測を初めて実現し、それを構成する線スペクトルの強度や波長の計測を様々な原子イオンUTAに対して系統的に行い、強度・波長が従う「分布」の元素・価数依存性を明らかにする。量子カオス理論や平均原子理論に基づくUTA 統計則の理論モデルも合わせて構築する。これらによりUTA の物理を開拓し、UTA スペクトルの定量的診断法を開発する。
準連続スペクトル · 多価イオン · プラズマ分光計測 · 統計理論
KAKEN 21H04460代表 森高 外征雄
らせん状の大型コイルによって生成するトーラス状の磁力線によって燃焼プラズマを閉じ込めるヘリカル核融合炉は、核融合発電を実現するための有力な方法の一つである。ヘリカル核融合炉の周辺部分には、トーラス構造を持たない開いた磁力線が複雑に絡み合って存在しており、この領域での燃焼プラズマの振る舞いは明確にはなっていない。本研究では、プラズマのダイナミクスを詳細に調べるジャイロ運動論シミュレーションをヘリカル核融合炉周辺部分に適用し、トーラス状の磁力線から炉壁に至るまでのプラズマ輸送メカニズムを調べる。
ヘリカル型核融合炉 · ジャイロ運動論シミュレーション · 磁気島 · 水素同位体プラズマ · 非構造格子 · プラズマ輸送解析 · ジャイロ運動論モデル · 核融合炉周辺プラズマ
KAKEN 20K03912代表 前山 伸也
プラズマ中で生じる乱流は、大きく質量の異なる電子とイオンに起因して、大小様々なスケールの揺らぎを作り出す。近年のスーパーコンピュータを用いた大規模数値シミュレーションにより、広くスケールの離れたこれらの揺らぎの間にも、相互作用が存在することが明らかになった。本研究では、プラズマ物理・非平衡統計力学・データ科学のアプローチを利用して、プラズマ乱流マルチスケール相互作用を異なるスケール間の相関問題として捉え、コヒーレントな相関項と確率的な無相関項として表す一般化Langevin描像として定式化・体系化することを目指す。本研究の成果は、プラズマ物理学・核融合学・宇宙物理学・流体力学などに貢献する。
プラズマ乱流 · マルチスケール相互作用 · 射影演算子法 · 一般化Langevinモデル · 磁場閉じ込め核融合 · マルチスケール物理 · 非線形相互作用 · 一般化Langevin方程式
KAKEN 20K03892代表 時谷 政行
先進多段階ろう付接合法(AMSB)を用いたダイバータ受熱機器製造技術を確立させる.AMSBは「GlidCop同士」あるいは「GlidCopとGlidCopよりも融点の高い各種金属」に対し,流体漏れのない条件の接合を1つのダイバータ受熱機器製造過程で繰り返し適用可能とした特許技術である.各接合部はろう付の性能をはるかに超えた強靭な品質であることがわかっているが,その接合メカニズムの詳細は不明である.本研究では,まず,接合部の微細構造解析等により接合メカニズムの解明を行い,更なる接合特性改善のための指針を得る.得られた指針を基に,AMSBによる大規模ダイバータ受熱機器の設計・製造技術を確立させる.
先進的ろう付接合 · ダイバータ · タングステン · 銅合金 · 微細構造解析
KAKEN 20H01887代表 菱沼 良光
ITER以降の原型炉における超伝導マグネットに対して実用性及び生産性に優位なブロンズ法Nb3Sn極細多芯線の高強度化が切望されている。 これまでに、従来の外部補強による高強度化ではなく、金属学的相変態論に基づく固溶強化機構を利用した三元系ブロンズ(Cu-Sn-In)による新しく簡素な高強度化に成功し、最高の機械強度を示した。しかし、超伝導特性に大きく影響するブロンズ母材中の初期Sn量の低下が明らかになった。 当該研究では、これまでに得られた成果を更に高度化する目的で、高Sn濃度合金等を配置した外部Sn拡散等を駆使することで高超伝導特性と高強度を両立した革新的ブロンズ法の実現を目指す。
核融合 · Nb3Sn線材 · 高強度化 · 固溶強化 · 臨界電流特性 · 応力・ひずみ効果 · Nb3Sn · 内部強化
KAKEN 20H01889代表 長坂 琢也
核融合炉ブランケットは炉心プラズマに最も近い位置に設置されるため中性子による放射化が大きく、その重量も約1000トンと大きい。そのため低放射化材料が開発され、放射性廃棄物として処分するのではなく、使用後100年程度の冷却期間を経て再利用することが検討されてきた。これに対し申請者らは、バナジウム合金を用いこれを10年以下にすることを最終目標としている。そのために、候補合金の試作と各種特性評価を行って最適組成を見出すとともに、核融合炉で材料を循環・再利用するためのシナリオを示す。
核融合炉構造材料 · 不純物除去技術 · 界面分配・移行係数 · 高温強度 · 放射線耐性 · 資源循環 · 放射性廃棄物削減 · 安全性
KAKEN 20H00144代表 市口 勝治
現在、核融合科学研究所の大型ヘリカル装置では将来の核融合発電を目指して、プラズマを良好に閉じ込めるために様々な実験が行われている。この実験では、ある条件でプラズマの状態が不安定となって急激に閉じ込めが劣化することがわかっている。そこで、本研究ではこの現象のメカニズムを数値シミュレーションによって解明することを目指す。特に、従来考えられてきた概念とは異なる新しい観点から解析を進める。そして、この不安定性のメカニズムを明らかにすることにより、急激な劣化をもたらさない条件を明確にし、核融合発電の実現に貢献する。
磁場閉じ込め核融合 · プラズマ · 電磁流体力学 · 数値シミュレーション · 動的平衡 · 大型ヘリカル装置 · 三次元平衡配位 · プラズマフロー
KAKEN 20K03909代表 菅野 龍太郎
磁場閉じ込め核融合炉において、背景プラズマと比べ極めて希薄なタングステン不純物が、核融合プラズマのエネルギー閉じ込め性能を劣化させるため、タングステン不純物のエッジからコアへの流入を抑制することが重要な課題となっている。大型ヘリカル装置(LHD)プラズマのエッジ領域において観測される「コア領域への不純物流入を抑制する不純物スクリーニング現象」は、この課題に対する1つの解決法を示唆するため、そのメカニズムに対する物理的な理解を深め、LHDとは異なる磁場配位への普遍性を調べる。
確率論的モデリング · モンテカルロシミュレーション · 不純物輸送 · モンテカルロ法 · 新古典輸送 · タングステン不純物 · ポアソンソルバ · ドリフト運動論
KAKEN 20K03908代表 沼波 政倫
磁場閉じ込めプラズマでは、乱流や粒子衝突に伴う非線形の輸送現象に支配されながら、粒子種ごとに異なる形状を持つ複雑なプラズマ分布が形成されるが、その形成機構の解明が重要な課題となっている。本研究では、乱流・衝突性(新古典)輸送の第一原理計算と機械学習の方法を融合させ、新しいプラズマ分布の予測手法を確立する。本手法を用いた解析の対象を、既存の実験装置、国際熱核融合実験炉 (ITER)、新しい装置設計へと発展させていくことで、プラズマ分布の定量的予測を通じて、多粒子種プラズマ分布の形成機構と磁場閉じ込め核融合炉にとっての最適な分布の形成条件を明らかにする。
プラズマ乱流輸送 · ジャイロ運動論 · 第一原理シミュレーション · 機械学習 · 核融合プラズマ · 第一原理計算 · 乱流輸送 · 新古典輸送
KAKEN 20K03907代表 矢内 亮馬
プラズマ中でのマイクロ波の伝播はプラズマのパラメータによって変化する屈折率に影響を受けるが、乱流のような時間的・空間的に不規則なパラメータ変化が存在すると、マイクロ波は一定方向には散乱されず、広がりをもって伝播してしまう。その結果ビーム形状の変化、プラズマのビーム吸収などに影響が生じる。本研究では乱流下におけるマイクロ波散乱をビームの広がりとして実験的に計測し、乱流中でのマイクロ波伝播の物理解明・モデル構築に貢献する。
マイクロ波 · プラズマ乱流 · 電子サイクロトロン共鳴加熱 · ECH · 磁場閉じ込めプラズマ
KAKEN 19K14688代表 伊藤 篤史
プラズマと固体物質の相互作用においては,プラズマ粒子の入射頻度と固体物質側の現象の時間スケールの競争を真面目に論ずることが正しい理解の鍵となる.これはダイバーター材料上の繊維状ナノ構造(ファズ構造)成長の研究において独自のマルチハイブリッドシミュレーションを開発し、実現象と同等の時間スケールを模擬できるようになったことで得た科学的知見である.この知見と計算手法を,炉内不純物の再堆積現象や,化学スパッタリング現象,表面拡散効果の検証,中性子損傷・回復などへ適用するため、オンザフライ動的モンテカルロ法の開発など、マルチハイブリッドシミュレーションに更なる拡張を施す。
動的モンテカルロ法 · 分子動力学 · ハイブリッドシミュレーション · プラズマ-壁相互作用 · プラズマ-物質相互作用 · 動的モンテカルロ · プラズマー壁相互作用 · プラズマー物質相互作用
KAKEN 19H01882代表 西浦 正樹
研究代表者らが培ったミリ波技術を超高周波数分解(Δf ~ 1MHz)DSP受信機に適用し,高ダイナミックレンジ(> 30 dB)化する.次に,スペクトル解析手法にW7Xグループの開発した非等方性を考慮した解析モデルを取り入れる.新受信機に解析手法を適用することで,CTSスペクトルに内在する本質を抽出することを可能にし,従来の高エネルギーイオン計測手法の精度向上のみならず,複数種の燃料イオン計測を可能にする点で先進的である.異なる設計概念に基づいたLHDとW7Xは生成されたプラズマの状態が大きく異なる.そこでの体系的な実験は開発したCTS計測手法の検証に適している.
核融合プラズマ · 高エネルギーイオン · 協同トムソン散乱計測 · ミリ波 · トモグラフィ · 深層学習 · GAN · 熱・粒子輸送
KAKEN 19KK0073代表 横山 雅之
「実際に使える」核融合プラズマの熱輸送モデルを導出するため、第一原理に基づく従来の研究から発想を大きく転換して、大規模データ(多数の実験データ、多数の熱輸送解析データ)に向き合った手法を提唱、実践する。大型ヘリカル装置の実験解析用統合輸送解析スイートTASK3D-aの開発・運用の実績に基づく発想である。統計解析手法に基づいて、広範囲のパラメータにわたって有効かつ簡便な「使える」熱輸送モデルを提示する。さらに、得られた熱輸送モデルの実験検証を行い、その妥当性を検証する。その上で、トカマクを含めた他実験装置における同様の研究の呼びかけを行うとともに、核融合炉運転制御への活用を見据えた展開も図る。
核融合プラズマ · 熱輸送 · 大規模データベース · 統計解析 · 情報量規準 · 重要変数 · 統計数理核融合学 · プラズマ物理
KAKEN 19K03797代表 洲鎌 英雄
本研究では、核融合プラズマ性能の向上に適した磁場配位、プラズマ密度・温度や電場分布等の条件を明らかにするため、荷電粒子の位相(位置・速度)空間上の分布関数を扱うプラズマ運動論に基づいて、磁場閉じ込めプラズマにおける粒子・熱エネルギー・運動量の輸送現象の物理機構解明とその定量的予測を行うことができる高精度の理論モデルとシミュレーションコードの構築および改良を進める。
核融合プラズマ · 新古典輸送 · 乱流輸送 · 運動論的シミュレーション · 磁場閉じ込め核融合プラズマ · 乱流輸送シミュレーション · 新古典輸送シミュレーション
KAKEN 19H01879代表 矢嶋 美幸
核融合炉候補材料であるタングステンにヘリウムが照射されると、タングステン表面近傍にヘリウムの集合体(以下、ヘリウムバブルと表記する)が形成されることがわかっている。ヘリウムバブルが形成により水素同位体の拡散を阻害、あるいは、ヘリウムバブルの連結により水素同位体の脱離を促進することが示されてきた。しかし試料中の水素同位体分布については、まだ十分に明らかになってはいない。特に核融合デモ炉の設計・運用に寄与する、入射イオンエネルギー依存性に関する基礎データは未だ得られていない。そこで本研究ではイオンビーム加速器を用いて、ヘリウムバブルが形成した試料の水素同位体保持量の深さ分布について明らかにする。
核融合炉 · プラズマ対向壁 · タングステン · 水素同位体保持 · 核反応分析(NRA) · 反跳粒子検出分析(ERDA) · イオンビーム解析装置 · プラズマ対向壁材料
KAKEN 19K14692代表 小野寺 優太
本研究の概要は、核融合炉用超伝導マグネットに用いられる高温超伝導(HTS)導体の設計技術を確立させるために、(1) HTS線材の通電特性を非破壊・非接触でかつ自動的に評価し解析可能なシステムを作製し、通電特性のデータベースを構築する。そして、(2) 積層させ捻りを加えた大電流HTS導体を設計・試作するとともに、磁化測定を用いた新たな導体評価技術を開発し、導体の通電特性および電流偏流の挙動を実験的に明らかにする研究である。
高温超伝導線材 · 高温超伝導導体 · 磁化計測 · 非破壊検査 · 磁化測定 · 欠陥検出手法
KAKEN 19K14691代表 長谷川 裕記
本課題では、非接触プラズマ(磁場閉じ込め核融合装置の周辺領域では磁力線終端部に受熱板(ダイバータ板)があり、そこに至るプラズマの熱流を低減させるために、中性ガスの導入によってプラズマをダイバータ板から離すプラズマ非接触化が提案されている。このときのプラズマを「非接触プラズマ」と呼ぶ)を電流機構の異なる磁化プラズマ結合系としてとらえた理論モデルを構築し、先進的な数値シミュレーション、そして、直線型装置実験との相互検証を重ねることにより、非接触プラズマにおける径方向ダイナミクスの解明をめざす。
非接触プラズマ · 径方向輸送 · 直線型装置実験 · 粒子シミュレーション · フィードバック不安定性
KAKEN 19K03787代表 中村 浩章
ダイバータ板への熱負荷軽減のために非接触ダイバータが考えられている。この非接触ダイバータは、「プラズマがダイバータ板へ流れ込む前に、プラズマと中性粒子を相互作用させて、プラズマ熱・粒子負荷を低減させる」という仕組みである。この過程で生成されるプラズマを非接触プラズマと呼ぶ。この非接触プラズマの挙動を解明するためには、プラズマ対向壁から生じる水素原子・分子の情報が必要である。本研究では、分子動力学シミュレーションにより(1)対向壁から放出される水素原子・分子の量(比率)(2)放出される水素原子・分子の運動エネルギー分布と振動・回転励起分布(3)高い振動励起状態の水素分子生成過程の解明を目指す。
プラズマ壁相互作用 · 分子動力学法 · 水素リサイクリング · 衝突輻射モデル · 中性原子分子 · 炭素 · タングステン · 振動回転状態
KAKEN 19K03800代表 河村 学思
本研究課題の目的は、3次元的な装置形状や磁場形状を取り扱うことのできるEMC3-EIRENEコードを用いて、非接触プラズマの数値モデル開発を行うことである。非接触プラズマは、プラズマが壁に達する前に再結合して中性ガス戻る状態にあり、核融合炉の壁への熱負荷軽減のために必須である。しかし、体積再結合を含めた計算は世界的にもまだ開発途上で、コード開発や実験による検証が必要である。そこで、再結合プラズマ実験に実績のある直線装置で研究開発を行い、その後により核融合炉に近い大型装置での検証を行う計画である。
非接触プラズマ · 中性粒子 · 輸送 · 不純物 · モデリング · ダイバータ · 磁場閉じ込め核融合 · 輸送モデリング
KAKEN 19K03802代表 永岡 賢一
ITERの負イオンビーム開発で問題となっているビーム集束性の課題に対して、高周波電場が直接負イオンビーム集束性に影響する効果を実験的に明らかにした。負イオンビーム引き出し界面であるメニスカスの高周波電場に対する応答は、パービアンス依存性から説明できることを明らかにし、高周波の影響を最小にするビーム運転条件を明らかにした。 この成果は、ITER-NBI開発研究の重要課題の解決に大きく貢献することが期待されている。また、新たなビーム集束の外部制御方法へ利用できるため特許出願を行っている。
負イオンビーム · ビーム集束性 · 高周波 · メニスカス · 負イオンシース · 負イオンビーム集束性 · ペアプラズマ · シース界面
KAKEN 18KK0080代表 西村 伸
加熱や核融合反応による高速イオンを含む状態において熱化粒子側に起こる新古典的諸現象及びMHD平衡の観点からの高速イオン関係理論の見直しを行った。主な成果は、(1) 固有関数法と随伴方程式法に基づく高速イオン速度分布計算のベンチマークテスト、(2) 中性粒子ビーム生成高速イオンの非両極性径方向輸送の理論式導出、(3) 核融合生成高速イオンの磁力線方向自発流の理論式導出、(4) 衝突オペレータテスト粒子項のためのエネルギー依存Coulomb対数の理論式導出、(5) 中性粒子ビーム生成高速イオンの荷電交換損失の計測としての高速イオン荷電交換分光(FIDA)の応用に関する理論式導出と実験、である。
新古典理論 · 高エネルギー粒子 · ドリフト運動論的方程式 · Coulomb衝突 · 磁場閉じ込め核融合 · 非対称トーラス配位 · 燃焼およびNBI加熱プラズマ · 高速イオン
KAKEN 18K03587代表 居田 克巳
プラズマの揺らぎは、密度、温度、流速などの実空間における揺らぎのパターン(いわゆる乱流)として扱われてきた。一方、速度空間におけるマクスウェル分布からのずれ(歪み)の揺らぎは未だ研究されていない。核融合燃焼条件に適う高温で、初めてこの揺らぎが観測可能となる。本研究課題では、速度空間歪みの揺らぎを計測する装置を開発して、超高温プラズマ発生装置に設置し、実空間の揺らぎ(乱流)と速度空間の揺らぎの両者を観測する。そして、揺らぎの研究を従来の「実空間」から「速度空間」へと拡張することで、非局所輸送やヒステリシスなどの謎を解きえる新しい輸送パラダイムの探求をめざす。
核融合プラズマ · 速度空間歪み · 輸送パラダイム
KAKEN 21H04459代表 申 晶潔
This research will investigate the high-temperature mechanical properties and irradiation damage resistance of the developed ODS ferritic steel by the new multi-directional thermomechanical process.
ODS steel · Cold rolling · Thermal annealing · Recrystallization · Mechanical properties · Ion irradiation · Irradiation hardening · Irradiation defects
KAKEN 20K14445代表 高橋 裕己
本研究では、装置サイズや磁場リップル構造が大きく異なるプラズマ閉じ込め装置間において、電極バイアス実験を行い、ポロイダル粘性のフロー依存性や閉じ込め遷移に必要なポロイダルトルクの大きさを網羅的に評価する。本研究によって、理論・実験の双方で定量評価された粘性の系統的な比較が初めて可能となり、新古典ポロイダルイオン粘性の非線形性がトロイダルプラズマの閉じ込め改善モード遷移に対して担う役割が明らかになる。
電極バイアス · ポロイダル粘性 · 径電場 · 閉じ込め改善 · 核融合プラズマ
KAKEN 20K03911代表 渡辺 清政
LHDの核融合炉心相当の高ベータ放電では、交換型MHD不安定性の線形不安定予測領域で安定にプラズマが維持できている。このような放電では非等方圧力が予測され、それが不安定性の安定特性に影響を与えている可能性がある。本研究では、LHDの非等方プラズマで圧力非等方度を同定する手法を開発し、磁力線に平行、垂直方向の加熱特性の違うLHDプラズマで、その手法の妥当性を検証する。また、圧力非等方度の異なるプラズマ放電の不安定性の計測結果から、圧力非等方度による交換型不安定性の発現条件、飽和状態への影響を調べ、その結果を基にLHDの高ベータ放電のMHD安定特性の炉心プラズマへの外挿精度を検証する。
MHD平衡 · 非等方圧力 · MHD安定性 · ビーム圧力 · 磁気計測 · MHD不安定性 · FIDA(高速イオン由来Dアルファ線分光計測) · 交換型不安定性
KAKEN 20K03910代表 小林 政弘
核融合炉におけるダイバータ熱負荷軽減とコアプラズマの閉じ込め性能の両立は極めて重要な研究課題である。一方、さらなるダイバータ熱負荷軽減を目指して提案されている摂動磁場(RMP)を用いた先進的ダイバータ配位においては、この点に着目した研究がまだほとんどなされていない。申請者らはこれまで、RMPを印加することによりデタッチメント運転が安定に維持できることを示してきた。その中で、RMPの印加によってコアの閉じ込め特性が変化することを見出した。これらの新たな発見を足掛かりにして、核融合炉における周辺部の3次元磁場形状がデタッチメント時のコアプラズマ閉じ込め性能に及ぼす影響について明らかにする。
3次元磁場効果 · 熱的不安定性 · プラズマ放射冷却 · 乱流伝播 · 輸送障壁 · 3次元磁場構造 · 3次元磁場トポロジー · ダイバータ
KAKEN 19H01878代表 徳沢 季彦
本研究では、将来の核燃焼炉心内部のような低衝突プラズマにおいてその特性に大きな影響を及ぼすことが予想されている微視的乱流の観測システムを確立するため、(1)3Dプリンターを用いた立体造形によって複雑な三次元構造のアレイアンテナを精密かつ安価に製作し、(2)機械駆動機構が無く高速かつ堅牢に様々な角度にミリ波ビームをスキャンすることのできる周波数走査型のレーダー散乱計測システムを構築し、(3)高温プラズマ実験装置に適用してプラズマの微視的乱流の計測を行い、予測理論研究との比較を行うことにより、新しい乱流物理の知見を得ることを目的とする。
立体造形 · 3Dプリンタ · アンテナアレイ · 散乱計測 · ドップラーレーダー · プラズマ乱流 · 3Dプリンタ · 3Dプリンター
KAKEN 19H01880代表 田村 直樹
核融合プラズマ中に不純物が溜まる現象を回避する方法は幾つかあるが、それを実現させている物理機構の解明が現在の課題である。また、適用裕度(ロバスト性)に着目した回避手法の最適化研究は、ほぼ手つかずの状況にある。研究代表者は、低Z不純物と高Z不純物を等量含む複合トレーサー内蔵ペレットを新たに開発し、大型ヘリカル装置において不純物蓄積回避手法におけるロバスト性の実験的検証を低Z不純物と高Z不純物に対して同一条件で実施し、その検証を飛躍的に加速させる。これにより、不純物蓄積回避の鍵となる物理パラメータを抽出し、計算による結果との比較、検証から、不純物蓄積回避を実現させている物理機構の解明を目指す。
プラズマ・核融合 · 炉心プラズマ · 不純物輸送 · 不純物蓄積 · トレーサー内蔵固体ペレット · TESPEL · 追加熱効果 · トレーサー内蔵ペレット
KAKEN 19H01881代表 林 祐貴
核融合炉のダイバータ領域における非接触プラズマ中の再結合フロント領域は、プラズマの熱流制御と粒子制御の両面から重要な役割を担う。再結合フロントを定常維持し、その位置を適切に制御する必要がある。本研究は外部制御が容易な磁場配位の制御によりプラズマ-中性粒子相互作用の実効的断面積を局所的に変化させ、再結合フロントの磁力線方向位置を制御する新たな手法の実証を行う。さらに、炉心プラズマから流出した間欠的熱負荷が再結合フロントに流入した際の再結合フロントの動的挙動(崩壊・回復の時定数や電位構造の動的変化)を明らかにする。
非接触プラズマ · 再結合フロント · 熱パルス · 直線型装置 · リサイクリング · 流体コード · 体積再結合
KAKEN 19K14686代表 本島 厳
高速分光計測を用いて、磁場構造、背景プラズマ、プラズマ加熱条件が高密度プラズモイドの内部分布に与える影響について定量的に調べることが本研究の目的である。高密度プラズモイドとは固体水素が溶発した際にできるプラズマ塊である。イオン化されているため、磁場との相互作用を受けて複雑な挙動を示す。また、固体水素は一般的に背景プラズマからの熱流速によって溶発するが、加熱の際に生じる高速イオン、電子によっても溶発は影響を受ける。このため、上記の影響因子が高密度プラズモイドの内部分布および溶発量(溶発過程)にどのように影響を与えるのかを明らかにする。
固体水素 · 溶発 · 高速分光 · ファイバアレイ · 高速度カメラ · シュタルク拡がり · シュタルク広がり · 分光
KAKEN 19K03803代表 能登 裕之
低放射化フェライト(RAFM)鋼は、一般的な鉄鋼材料と比較し、伸びや高降伏強度という観点で難加工性が指摘されている。本研究では、その解決法策として変態超塑性を応用した革新的なRAFM鋼の加工法を提案した。特に、本課題では変態超塑性における熱サイクルが等方加圧による複合変形に与える影響について調査し、その結果より“熱サイクル速度”の重要性が示唆された。加えて、変態超塑性前後における強化粒子の分解挙動も調査された。これらの成果は、将来的に相変態材料を対象とした金属加工学および分散・析出強化という観点での金属組織学の発展に寄与できると期待される。
変態超塑性 · 低放射化フェライト鋼 · 金属加工 · 超塑性成形
KAKEN 18K03585代表 加藤 太治
国際熱核融合実験炉(ITER)のダイバータ材料にタングステンが用いられるため、ITERの高温プラズマ中で多価イオンとなったタングステンの原子過程を正確に予測することが高性能プラズマの生成と安定な核融合反応の維持を実現するために重要な課題となっている。本研究では、大学の実験室規模で実施可能な、小型電子ビームイオントラップ(CoBIT)と極端紫外域発光線の時間分解分光によって、これまで困難であった重元素多価イオンの電子衝突電離断面積の測定に挑戦し、金の多価イオンについて電離断面積を得ることに成功した。また、理論モデルとの比較から、CoBIT内での多価イオンの電離過程の詳細な知見を得ることができた。
多価イオン · 電離断面積 · 電子ビームイオントラップ · 極端紫外スペクトル · 電離断面積データ · タングステン · EUV分光 · タングステン多価イオン
KAKEN 18H01201代表 田村 直樹
ドイツのW7-X装置とスペインのTJ-II装置において、TESPEL入射実験を実施した。W7-Xでは、TESPELにより予想以上にプラズマ内部にトレーサーを配置できることが分かった他、レーザーブローオフ法との比較により、不純物供給位置の違いが不純物の時間発展、つまり空間分布に大きな影響を与えることも明らかとなった。また、TESPELにより、ホウ素からタングステンまでの非常に広い範囲の不純物の輸送を調査可能であることも明らかとなった。一方、TJ-IIでは、新型コロナウイルス感染症の影響のため、新型TESPELを使用した本格的な実験は実施することができなかったが、予備実験までは実施できた。
プラズマ・核融合 · 炉心プラズマ · 不純物輸送 · トレーサー内蔵固体ペレット · TESPEL · トレーサー内蔵ペレット
KAKEN 17KK0121代表 釼持 尚輝
本研究の目的は、天体磁気圏が高ベータプラズマを自発的に閉じ込めるメカニズムを解明するため、RT-1装置を用い自発的に形成される高ベータプラズマの熱・粒子特性の解明である。本研究により内向き拡散のメカニズムについて以下に示す2つの新しい知見を得られた。(i)本研究で開発した詳細計測・解析手法により、内向き拡散により自発的に形成されるピークした密度分布を詳細に可視化した。(ii)放電中に中性ガスを入射することで、ピークした密度分布が再構成される際に低周波揺動が励起されることを発見し、揺動の時空間構造の詳細計測から内向き拡散のメカニズムにドリフト波不安定性が関連していることを示唆した。
磁気圏型プラズマ · 自己組織化 · 熱・粒子輸送 · 核融合 · トムソン散乱計測 · 深層学習
KAKEN 18K13525代表 小林 達哉
磁場閉じ込めプラズマにおける電場励起機構を解明するため、トーラスプラズマにおける実験研究を行った。TJ-II(スペイン、CIEMAT)、JFT-2M(日本、JAIRI(現QST))、LHD(日本、核融合科学研究所)など様々な閉じ込め磁場を持つ実験装置にて実験・データ解析を行った。TJ-II装置では、帯状流と定常電場の相互作用に関する研究を行った。JFT-2M装置では、測地線音波(振動帯状流)の励起機構に関する研究を行った。LHDでは、内部輸送障壁の形成メカニズム及びその崩壊原理に関する研究を行った。
プラズマ乱流 · 電場 · L-H遷移 · 帯状流 · 測地線音波 · 内部輸送障壁 · 水素同位体効果 · MHD揺動
KAKEN 17K14898代表 市口 勝治
三次元磁場閉じ込め核融合プラズマにおいて、摂動磁場及び巨視的背景フローの圧力駆動型不安定性に対する影響を電磁流体力学的手法を用いて数値的に解析した。 摂動磁場に対する解析結果として、局所的に磁気島が形成される場合には不安定性の幾何学的性質が変化すること、及び、プラズマ形状全体が変形する場合には閉じ込め磁場の性質が大きく変化することが得られた。フローの影響は、三次元フロー分布を計算する手法を新たに開発することによって可能になった。このフロー分布を圧力駆動型モードに対する影響の解析に適用した。その結果、フローの絶対値を上昇させるとある値の前後で線形成長率が減少から増加へと転じることが得られた。
磁場閉じ込め核融合プラズマ · 電磁流体力学 · 数値シミュレーション · 巨視的フロー · 圧力駆動型モード · 非線形ダイナミクス · 構造変化 · 摂動磁場
KAKEN 15K06651代表 居田 克巳
本研究では、核融合プラズマ研究で発展してきた、高い空間分解能と時間分解能を持つ「位相空間分光法」を磁気圏研究に応用する。これにより、磁気圏プラズマの速度分布が理想的なマックスウェル分布からどのようにずれているかを調べ、そのずれがオーロラの急激な増光や、磁力線に沿った粒子の加速、波動と粒子の相互作用といった突発的な現象とどのように関係しているかを明らかにする。 さらに、核融合プラズマと磁気圏プラズマの両方について、位置と速度の両方を含む「位相空間」における微細な構造とその時間変化に注目し、これまで別々に研究されてきた両分野をつなぐ新しい理解を得ることを目指す。
突発的現象 · 地球磁気圏プラズマ · 核融合プラズマ
KAKEN 26H02030代表 松井 隆太郎
極短パルス超高パワーレーザーを物質(標的)に集光することで生成される極限的な高エネルギー密度プラズマは、急速に膨張・拡散し低エネルギー密度状態に緩和するため、応用の適用範囲は限られている。本研究は、レーザー波長程度の大きさの微細構造を能動的に付与した物質を駆使し、プラズマの膨張・拡散を制御し、高温高密度のバルクプラズマの生成とその長時間保持を実現する「新プラズマ局所閉じ込め方式のプラズマデバイス」を創造することを目的とする。そのために、数値シミュレーションによる標的構造体の設計、ナノ・材料工学先端技術による標的の作製、レーザー照射実験による高エネルギー密度プラズマの保持機能の検証を実施する。
高エネルギー密度プラズマ · 高強度レーザー · ナノマテリアル
KAKEN 26K00680代表 ZHAO Mingzhong
核融合炉材料低放射化フェライト鋼(RAFM鋼)、銅(Cu)、CuCrZr合金の水素同位体透過・滞留特性は、核融合炉の安全運転や保全を考えると明らかにするべき重要なテーマである。金属材料内の透過・滞留は濃度勾配だけでなく、温度勾配にも依存する。本研究は、試料内部の温度勾配をパラメータに、重水を水素同位体のトレーサーとして用いることで、材料から超軽水を用いた冷却水へ混入する重水素量を検出する。水中の重水素濃度の連続計測を実現するために、中赤外レーザーとヘリオットセルを用いた水同位体計測システムを構築した。
レーザー分光 · 水同位体 · 水素同位体透過 · 核融合炉材料 · 温度勾配
KAKEN 24K17033直近5年度の課題で研究代表者を務めている人。所属・職名は最新の課題が採択された時点の記載で、現在と異なる場合があります。
同じ課題に分担者・研究協力者として参加している機関。通算の課題数です。
出典: KAKEN 科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)。 科研費以外を財源とする研究はこの一覧に現れません。 集計の考え方は 日本の核融合 を参照してください。