温度勾配モード(Temperature gradient mode)は、核融合・プラズマ物理学の現象。磁場閉じ込めプラズマ中で、イオンまたは電子の温度勾配によって駆動される微視的不安定性である。トカマクやヘリカル装置の乱流輸送を引き起こし、閉じ込め性能を左右する。イオン温度勾配(ITG)モードと電子温度勾配(ETG)モードに大別され、その臨界勾配や安定性は磁場配位や不純物、流れシア等に強く依存する。この用語集が追う論文のうち、タイトルにこの主題が現れるものは56本ある。比重が最も大きいのは直近の2025–2029年で、その期間に発表された論文の0.21%を占める。この用語集がこの主題を最初に拾うのは1985年以降で、それ以前の収録論文には現れない。
Covers both ion and electron temperature gradient modes.
解説
温度勾配モード(temperature gradient mode)とは、磁場に閉じ込められたプラズマ中で、イオンまたは電子の温度勾配を自由エネルギー源として駆動される微視的(マイクロスケール)不安定モードの総称である。波数が磁面の逆スケール程度以下のドリフト波型擾乱であり、温度勾配が臨界値を超えると成長して乱流を形成し、粒子や熱を磁面を横切って輸送する。トカマク等の核融合プラズマでは、イオン温度勾配(ITG)モードと電子温度勾配(ETG)モードが異常輸送、とりわけ熱輸送の主要な起源と考えられており、閉じ込め性能の予測と制御の観点から半世紀にわたり研究されてきた。以下の図は、温度勾配の強さに対する線形成長率の変化を示したものであり、モードが「しきい値を超えた勾配によって駆動される」ものであることを端的に表している。

fig.9 On how finite β and three-dimensional magnetic perturbations affect the instability of toroidal ion temperature gradient mode (2025) · CC BY 4.0
The linear growth rate {\widehat {\hat \gamma }_k} versus normalized ion temperature gradient length {R_0}/{L_{{T_{{i}}}}} for different field line label {\eta _{{f}}} and temperature ratio {\tau _{{ei}}}. {\eta _{{f}}} = 0 (blue lines with triangles), {\eta _{{f}}} = \pi /2 (black lines with diamonds), {\eta _{{f}}} = \pi (red lines with circles). {\tau _{{ei}}} = 1 (lines with solid markers) and {\tau _{{ei}}} = 3 (lines with hollow markers). In this case, {R}_{0}/{L}_{T_{e}}=9 is fixed.
推移
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研究の変遷
1985–19949本 · 0.16%
局所線形安定性解析と輸送結合の時代
この時期の論文は、主にイオン温度勾配(ITG)モードの局所運動論的安定性解析を軸に、電磁効果や電場効果を扱っていた。また、TEXTORにおける捕捉電子モードとトロイダルITGモードによる輸送や、Hモード閉じ込めとの関連が論じられており、実験装置としてはTFTR、TEXTOR、JT-60SAが登場する。
同時に語られた主題イオン温度勾配、捕捉電子、不純物、Hモード、電子温度勾配
この時代の論文から
- Electromagnetic and kinetic effects on the ion temperature gradient modeNuclear Fusion 1992
- Electric field effects on ion temperature gradient modes in a sheared slabNuclear Fusion 1991
- Local kinetic stability analysis of the ion temperature gradient modeNuclear Fusion 1989
よく登場する装置
この数字の作り方
- 数え方 —
- 同じものが別の名前で書かれていてもまとめて数えている。綴りが変わった時期に推移が動いて見える、ということは起きない
- 割合 —
- その時代の収録論文全体に占める比率。コーパスは1970年代より2010年代のほうが9倍大きいため、本数のままではほとんどの主題が右肩上がりに見えてしまう
- 記述 —
- その時代の論文・共起する主題・登場する装置だけを根拠にAIが書いている
- 冒頭の定義 —
- 用語そのものの説明だけは、論文28本の要旨を読ませたうえでAIの分野知識で書かせている。ここだけは収録論文に書かれていることの要約ではない
- 解説 —
- では、7本の論文(うち全文2本)と3枚の図版を読ませたうえでAIが書いている
- 範囲 —
- 収録は6誌に限られる。ここで減っていることは、分野がその取り組みをやめたことを意味しない


