JT-60は、核融合・プラズマ物理学の装置。日本原子力研究所の大型トカマク装置であり、高ベータ定常運転や内部輸送障壁など先進トカマク研究を主導してきた。1985年の運転開始後、JT-60Uへの改造を経て、超伝導化計画JT-60SCが設計された。この用語集が追う論文のうち、タイトルにこの主題が現れるものは127本ある。比重が最も大きかったのは1985–1989年で、その期間の論文の1.62%を占めた。直近の2025–2029年では0.00%。この用語集がこの主題を最初に拾うのは1975年以降で、それ以前の収録論文には現れない。
解説
JT-60は、日本原子力研究所(現・日本原子力研究開発機構)が建設した大型トカマク装置である。日本の核融合開発計画の第二期(1975年開始)の中核として位置づけられ、1985年の運転開始以来、臨界プラズマ条件に迫る高性能プラズマの実現と、定常炉に向けた先進的運転概念の開拓を主な使命としてきた。水素(重水素ではなく)プラズマを用いて炉心プラズマの閉じ込めと加熱を研究する方針が当初から明確であり、D-T燃焼実験を行わない代わりに、等価的なエネルギー増倍率や三重積で性能を評価する研究様式を確立した。JT-60で得られた知見はITERの設計や定常炉概念の構築に直接反映され、装置は後のJT-60Uへの改造、そして超伝導トカマクJT-60SAへの改修へと受け継がれている。
JT-60計画の目的と歴史
JT-60の目的は、炉を代表するような水素プラズマを用いてプラズマの閉じ込めと加熱を研究し、併せて関連する核融合技術の総合試験を行うことであった。1973年から概念設計が始まり、建設を経て1985年3月に完成、同年4月から初期実験が開始された。設計当初から、パルス長5〜10秒という長パルス運転能力、磁気リミター(ダイバータ)配置、複数の追加加熱手段、RF波による電流駆動を備えている点が特徴であった。これは、単に高温プラズマを作るだけでなく、プラズマの粒子・熱制御や非誘導電流駆動という、定常運転炉に不可欠な課題を扱う意図を反映したものである。
運転開始後の初期実験では、まず放電の立ち上げと平衡制御が確立され、追加加熱装置の整備が1986年半ばまでに完了して本格的な加熱実験へ移行した。装置運転の経験からは、制御ソフトウェアの不具合、真空容器の空気漏れ、電気絶縁の破損といった頻出する故障のほか、真空容器の振動、トロイダル場コイルの冷却水漏れ、ハロー電流によるダイバータタイルの破損、高エネルギー電子による冷却配管の損傷など、想定を超える機械挙動が明らかになった。これらの工学上の教訓は、後続の大型装置の設計に直結する知見となった。
装置の設計と構造
JT-60は大型トカマクとして、真空容器、トロイダル場コイル、ポロイダル場コイル、支持構造物から構成される。真空容器は金属膜(ベローズ)構造を持ち、プラズマの位置・形状を磁気コイルで制御する。磁気リミター方式のを採用したことは、プラズマ表面での粒子・熱の排出を制御する研究を可能にし、後のダイバータ実験(中性粒子ビーム加熱放電での粒子・エネルギー制御、灰の排出研究など)の基盤となった。
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推移
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研究の変遷
1970–19841本 · 0.04%
初期設計の時代
この時代は、JT-60 のトカマク装置としての初期設計を扱う論文が1本のみ見られる。可動リミタの駆動特性に焦点を当てたもので、Limiter が併記される。加熱・電流駆動などの物理課題はまだ現れていない。
同時に語られた主題リミッター
この時代の論文から
- Drive characteristics of a fast movable limiter in the JT‐60 tokamakReview of Scientific Instruments 1978
1985–199486本 · 1.57%
加熱・電流駆動とダイバータ研究の隆盛
この時期は論文数が86本に達し、全体に占める割合も1.57%と最大である。Neutral beam injection、Lower hybrid current drive、Ion cyclotron heating、Ohmic heating などとともに、ダイバータ実験やペレット入射による密度限界の研究が行われ、「Bootstrap current during perpendicular neutral injection in JT-60」「Lower hybrid current drive efficiency in the JT-60 tokamak」「Divertor experiment on particle and energy control in neutral beam heated JT-60 discharges」が代表的である。機器タグとして jt-60sa が81件付与され、tftr、textor、iter も登場する。
よく登場する装置
この数字の作り方
- 数え方 —
- 同じものが別の名前で書かれていてもまとめて数えている。綴りが変わった時期に推移が動いて見える、ということは起きない
- 割合 —
- その時代の収録論文全体に占める比率。コーパスは1970年代より2010年代のほうが9倍大きいため、本数のままではほとんどの主題が右肩上がりに見えてしまう
- 記述 —
- その時代の論文・共起する主題・登場する装置だけを根拠にAIが書いている
- 冒頭の定義 —
- 用語そのものの説明だけは、論文97本の要旨を読ませたうえでAIの分野知識で書かせている。ここだけは収録論文に書かれていることの要約ではない
- 解説 —
- では、5本の論文(うち全文0本)と0枚の図版を読ませたうえでAIが書いている
- 範囲 —
- 収録は6誌に限られる。ここで減っていることは、分野がその取り組みをやめたことを意味しない
