高エネルギーイオン(Energetic ion、fast ion、fast-ion)は、核融合・プラズマ物理学の現象。プラズマ中の熱化した粒子よりはるかに高いエネルギーを持つイオン集団であり、中性粒子入射や高周波加熱、核融合反応などで生成される。その減速・輸送・損失はプラズマ加熱や電流駆動に直結し、アルヴェン固有モードなどのMHD不安定性を励起して閉じ込めに影響する。この用語集が追う論文のうち、タイトルにこの主題が現れるものは586本ある。比重が最も大きいのは直近の2025–2029年で、その期間に発表された論文の1.61%を占める。
解説
高エネルギーイオン(高速イオン、fast ion)とは、磁気閉込めプラズマ中で熱運動のエネルギー(数keV程度)をはるかに超えるエネルギーを持つイオンの集団である。核融合炉では重水素-三重水素融合反応で生まれる3.5 MeVのアルファ粒子がその代表であり、現在の実験装置では中性粒子入射(NBI)や高周波加熱(ICRFなど)によって生成される数十keVからMeV級のイオンがこれに当たる。高エネルギーイオンは減速しながら背景プラズマを加熱し、電流駆動や乱流抑制にも寄与する一方、プラズマ中の磁気流体力学(MHD)不安定モードを駆動したり、閉込めを失って第一壁に局所的な熱負荷を与えたりする。したがって、その生成・軌道・輸送・損失を理解し測定することは、ITER以降の炉心プラズマ設計の中心課題の一つである。

fig.6 Extension of the energetic particle transport kick model in TRANSP to multiple fast ion species (2022) · CC BY 4.0
Example of fast ion phase space cut at constant energy showing orbit topologies for typical orbit types. Regions of existence for different orbits are coded by different colors.
推移
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研究の変遷
1970–198412本 · 0.49%
高速イオンの減速と熱化の理論的・実験的基盤
トロイダルプラズマにおける高速イオンの粒子捕捉効果や減速過程、非円形トカマクでの大バナナ幅効果を扱う論文が中心である。中性粒子入射加熱やイオンサイクロトロン加熱との関連で論じられ、トカマクやレーザー生成プラズマといった実験対象と結びついている。代表的な論文として、高速イオンの熱化や多群モデルによる減速の解析が挙げられる。
同時に語られた主題中性粒子入射、レーザー生成プラズマ、イオンサイクロトロン加熱、イオンビーム、磁場リップル
この時代の論文から
- Effects of particle trapping on the slowing-down of fast ions in a toroidal plasmaNuclear Fusion 1976
- Neutral-beam injection into a tokamak, part I: fast-ion spatial distribution for tangential injectionNuclear Fusion 1974
- Fast-ion thermalization in non-circular tokamaks with large-banana-width effectsNuclear Fusion 1981
よく登場する装置
この数字の作り方
- 数え方 —
- 同じものが別の名前で書かれていてもまとめて数えている(Energetic ion、fast ion、fast-ion など)。綴りが変わった時期に推移が動いて見える、ということは起きない
- 割合 —
- その時代の収録論文全体に占める比率。コーパスは1970年代より2010年代のほうが9倍大きいため、本数のままではほとんどの主題が右肩上がりに見えてしまう
- 記述 —
- その時代の論文・共起する主題・登場する装置だけを根拠にAIが書いている
- 冒頭の定義 —
- 用語そのものの説明だけは、論文120本の要旨を読ませたうえでAIの分野知識で書かせている。ここだけは収録論文に書かれていることの要約ではない
- 解説 —
- では、7本の論文(うち全文5本)と1枚の図版を読ませたうえでAIが書いている
- 範囲 —
- 収録は6誌に限られる。ここで減っていることは、分野がその取り組みをやめたことを意味しない
