直近5年度55件 · 全国9機関 · 科研費全体の13.7% · 通算360件
本領域では、磁場閉じ込めプラズマのエネルギー閉じ込めや粒子・熱輸送を支配する物理の解明を目指し、実験とシミュレーションを組み合わせた研究が進められている。京都大学、核融合科学研究所、九州大学などを中心に、乱流輸送の大域性・非線形性、内部輸送障壁(ITB)やHモードなどの輸送障壁、同位体効果、不純物輸送、3次元磁場配位の効果などが精力的に調べられている。近年は第一原理シミュレーションと機械学習・データ同化を融合した輸送モデルの構築も活発である。
この領域が扱うのは エネルギー閉じ込め、輸送障壁、内部輸送障壁、Hモード、Lモード、L-H遷移、ペデスタル、粒子輸送、熱輸送、乱流輸送、イオン輸送、衝突度、ブートストラップ電流、プラズマ回転、トロイダル回転 といった主題です。
この領域の課題の概要からまとめた、いま取り組まれているテーマ。
トカマクやヘリカル装置などで乱流・帯状流・非局所輸送を計測・解析し、エネルギー・粒子輸送を支配する乱流の物理を明らかにする。
内部輸送障壁(ITB)や周辺輸送障壁(ETB)、L-H遷移などの形成・維持機構を実験とシミュレーションで研究し、高性能プラズマの制御を目指す。
軽水素と重水素の閉じ込め差(同位体効果)や不純物が乱流輸送に与える影響を調べ、核融合炉の燃料・不純物制御に役立てる。
ジャイロ運動論シミュレーションに機械学習やデータ同化を組み合わせ、複雑な輸送現象を高速かつ定量的に予測するモデルを開発している。
ヘリカル・トカマク・球状トカマクの磁場配位や3次元磁場印加が輸送に与える効果を調べ、閉じ込め改善とダイバータ負荷軽減の両立を探る。
実験装置を擁する大学・研究機関がそれぞれの手法を持ち寄り、理論・シミュレーションと密接に連携しながら輸送現象の普遍的理解を目指す点が特徴である。核融合科学研究所のLHDや大型ヘリカル装置、京都大学のヘリオトロンJ、九州大学のPLATOなど、多様な磁場配位の装置を用いた装置間比較も進められている。
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2022年度以降に期間が続いている55件。概要は研究代表者本人が科研費に登録した文章です。
代表 山口 裕之研究部
核融合プラズマの閉じ込め劣化要因である輸送の制御を目的に、3次元磁場配位によるプラズマ輸送制御実験を数値シミュレーションによって検討し、具体的な実験シナリオを提示する。柔軟な磁場配位を有する装置設計に基づき、乱流輸送の抑制・促進条件を数値的に探求するとともに、諸条件を揃えた比較実験に適した配位を明らかにする。さらに統合シミュレーションにより、異常輸送の磁場配位依存性が閉じ込め特性として現れる条件を予測し、配位設計による閉じ込め改善の実証手法を示す。
磁場閉じ込めプラズマ · 統合シミュレーション · プラズマ輸送 · 3次元磁場配位
KAKEN 26K07052代表 釼持 尚輝研究部
核融合炉心プラズマの予測と制御に、輸送流速が局所的な勾配で決まらない『非局所輸送』は重要な役割を果たすが、その物理機構の理解は不十分である。本研究では核融合炉実現のために重要な高性能炉心プラズマ制御手法を確立するため、(1)非局所輸送の特性とその発現機構を解明し、(2)その理解に基づき先進的なプラズマ制御手法を開発・実証する。世界で唯一、高温プラズマでの非局所輸送の観測が可能な高性能計測機器群と、プラズマ制御のためのアクチュエータを豊富に揃える大型ヘリカル装置は、本研究に最適な装置である。本研究は突発現象の制御などにも応用が期待され、核融合炉心プラズマ制御技術の飛躍的な進展をもたらす。
核融合 · プラズマ物理 · プラズマ制御 · 非局所輸送 · データ科学
KAKEN 24K06999代表 沼波 政倫研究部
原型炉設計等に向けて、普遍性に裏付けされた外挿可能なプラズマの熱・粒子輸送モデルの構築を目指す。従来議論されてきたモデルでは、既存の実験やシミュレーションに基づく内挿の延長による予測に留まっていた。ここでは、揺動やシア流などをパラメータとした空間上に形成される複雑流動の「解空間」に着目し、その普遍性に基づいて、輸送の外挿予測を目指す。複雑流動の普遍性を見出すため、プラズマ流動との共通点がある液晶流動の精密な実験と連携し、外挿性を有した輸送モデルを構築する。
プラズマ乱流 · 液晶乱流 · 外挿モデル · プラズマ乱流輸送
KAKEN 24K00615代表 西浦 正樹研究部
核融合炉の高エネルギーイオンによる自律燃焼条件には,高エネルギーイオンとバルクイオ ンの良好な閉じ込めの両立が必須となる.本研究はミリ波協同トムソン散乱(CTS)と相関電子温度揺動(CECE)計測を用いて高エネルギーイオンが駆動するプラズマ中の電場と乱流に着目した電場・乱流励起・輸送メカニズムの解明を目的とする.そのために従来の高エネルギーイオン計測用のCTS受信機を基に,高ダイナミックレンジ化(30dB)と低ノイズ化した新CTS/CECE計測システムを開発しCECE計測を実現する.燃焼プラズマ閉じ込め物理機構に於ける高エネルギーイオンの役割を解明することで原型炉研究の新学術基盤を構築する.
高エネルギーイオン · 乱流輸送 · プラズマ · 相関計測 · 電場 · 燃焼プラズマ
KAKEN 23K25857代表 山口 裕之研究部
経済的な磁場閉じ込め核融合炉を実現する上で、プラズマの安定性、高い閉じ込め性能、プラズマから流出する粒子と熱を開いた磁力線で壁へ誘導するダイバータ配位での定常運転が成立する条件を見出すことは重要な課題となっている。本研究では、閉じ込め磁場を生成する外部コイルの形状を直接の変量としプラズマの物理特性と装置の工学特性を同時に最適化する、核融合炉設計のための新しい数値的最適化スキームを開発する。従来の最適化では考慮できなかった離散コイル、自由境界平衡、周辺磁場構造を評価関数に組み入れる。スーパーコンピュータも活用した大規模な最適化を実施し、これまでの課題を解決する核融合炉の具体形を提案する。
核融合 · ヘリカル方式 · 最適化 · 遺伝的アルゴリズム · ダイバータ配位 · 自由曲線 · ヘリカル系 · 準対称性
KAKEN 21K13904代表 釼持 尚輝研究部
核融合炉実現のために内部輸送障壁の形成とその制御が重要かつ効果的であるが、輸送障壁の形成機構の理解が不十分であるとともに、形成の時間スケールなどは不明であった。 本研究では、核融合炉実現のために重要な高性能プラズマの分布制御手法を確立するため、 (1)輸送障壁の位置決定機構を明らかにし、 (2)深層学習の手法を応用することで、位置決定に重要な物理量の制御を介して圧力分布を実時間制御するエッジAIシステムの開発・実証を行う。 本研究は乱流の非線形効果、マルチスケールの構造形成など科学の文脈の中で重要な位置づけをもつと同時に、炉心プラズマ設計という研究開発の根幹に大きなインパクトを与えることができる。
核融合 · プラズマ物理 · プラズマ制御 · 内部輸送障壁 · エッジAI · 非局所輸送
KAKEN 21K13901代表 佐竹 真介研究部
核融合炉の定常運転を目指す上で、不純物イオンの蓄積を抑制する必要がある。ヘリカル磁場装置では電子とイオンの温度がほぼ等しい場合、新古典輸送理論から予測される径電場が負になると想定され、負電場によって高Zイオンほどプラズマ中心に輸送されることが懸念されていた。しかし、荷電粒子の大域的ドリフト運動を正しく解く新古典輸送計算により、電子とイオンの温度が同程度でも、正の両極性電場ができることが示唆されている。本研究では、磁場配位を最適化することで、正の両極性電場ができやすく、不純物の蓄積が抑制できる条件を研究し、それを機械学習でモデル化することで、核融合炉の最適化配位設計を目指す。
不純物輸送 · 新古典輸送 · 多目的最適化 · ガウス過程回帰 · ベイズ最適化 · 機械学習 · 核融合炉 · MHD安定性
KAKEN 21K03517代表 登田 慎一郎研究部
トロイダルプラズマにおいて、ジャイロ運動論解析結果を輸送ダイナミクスシミュレーションに適用するのはこれまで困難であり、定常輸送解析にとどまっていた。本研究では、ジャイロ運動論解析結果による乱流輸送を用いた、プラズマダイナミクスを考察する時間発展シミュレーションを行う。その際、ジャイロ運動論解析結果に基づく簡約化モデルにより、乱流輸送レベルを決める。シミュレーション結果が、実験結果をどの程度再現するかを検証する。検証結果をITER等での改善閉じ込めプラズマを目指す予測研究の基礎にする。
トロイダルプラズマ · 乱流輸送 · ジャイロ運動論解析 · 乱流 · 輸送 · プラズマ輸送 · プラズマ乱流 · ダイナミクス
KAKEN 21K03514代表 高橋 裕己ヘリカル研究部
本研究では、装置サイズや磁場リップル構造が大きく異なるプラズマ閉じ込め装置間において、電極バイアス実験を行い、ポロイダル粘性のフロー依存性や閉じ込め遷移に必要なポロイダルトルクの大きさを網羅的に評価する。本研究によって、理論・実験の双方で定量評価された粘性の系統的な比較が初めて可能となり、新古典ポロイダルイオン粘性の非線形性がトロイダルプラズマの閉じ込め改善モード遷移に対して担う役割が明らかになる。
電極バイアス · ポロイダル粘性 · 径電場 · 閉じ込め改善 · 核融合プラズマ
KAKEN 20K03911代表 沼波 政倫研究部
磁場閉じ込めプラズマでは、乱流や粒子衝突に伴う非線形の輸送現象に支配されながら、粒子種ごとに異なる形状を持つ複雑なプラズマ分布が形成されるが、その形成機構の解明が重要な課題となっている。本研究では、乱流・衝突性(新古典)輸送の第一原理計算と機械学習の方法を融合させ、新しいプラズマ分布の予測手法を確立する。本手法を用いた解析の対象を、既存の実験装置、国際熱核融合実験炉 (ITER)、新しい装置設計へと発展させていくことで、プラズマ分布の定量的予測を通じて、多粒子種プラズマ分布の形成機構と磁場閉じ込め核融合炉にとっての最適な分布の形成条件を明らかにする。
プラズマ乱流輸送 · ジャイロ運動論 · 第一原理シミュレーション · 機械学習 · 核融合プラズマ · 第一原理計算 · 乱流輸送 · 新古典輸送
KAKEN 20K03907代表 横山 雅之研究部
「実際に使える」核融合プラズマの熱輸送モデルを導出するため、第一原理に基づく従来の研究から発想を大きく転換して、大規模データ(多数の実験データ、多数の熱輸送解析データ)に向き合った手法を提唱、実践する。大型ヘリカル装置の実験解析用統合輸送解析スイートTASK3D-aの開発・運用の実績に基づく発想である。統計解析手法に基づいて、広範囲のパラメータにわたって有効かつ簡便な「使える」熱輸送モデルを提示する。さらに、得られた熱輸送モデルの実験検証を行い、その妥当性を検証する。その上で、トカマクを含めた他実験装置における同様の研究の呼びかけを行うとともに、核融合炉運転制御への活用を見据えた展開も図る。
核融合プラズマ · 熱輸送 · 大規模データベース · 統計解析 · 情報量規準 · 重要変数 · 統計数理核融合学 · プラズマ物理
KAKEN 19K03797代表 田村 直樹ヘリカル研究部
核融合プラズマ中に不純物が溜まる現象を回避する方法は幾つかあるが、それを実現させている物理機構の解明が現在の課題である。また、適用裕度(ロバスト性)に着目した回避手法の最適化研究は、ほぼ手つかずの状況にある。研究代表者は、低Z不純物と高Z不純物を等量含む複合トレーサー内蔵ペレットを新たに開発し、大型ヘリカル装置において不純物蓄積回避手法におけるロバスト性の実験的検証を低Z不純物と高Z不純物に対して同一条件で実施し、その検証を飛躍的に加速させる。これにより、不純物蓄積回避の鍵となる物理パラメータを抽出し、計算による結果との比較、検証から、不純物蓄積回避を実現させている物理機構の解明を目指す。
プラズマ・核融合 · 炉心プラズマ · 不純物輸送 · 不純物蓄積 · トレーサー内蔵固体ペレット · TESPEL · 追加熱効果 · トレーサー内蔵ペレット
KAKEN 19H01881代表 洲鎌 英雄研究部
本研究では、核融合プラズマ性能の向上に適した磁場配位、プラズマ密度・温度や電場分布等の条件を明らかにするため、荷電粒子の位相(位置・速度)空間上の分布関数を扱うプラズマ運動論に基づいて、磁場閉じ込めプラズマにおける粒子・熱エネルギー・運動量の輸送現象の物理機構解明とその定量的予測を行うことができる高精度の理論モデルとシミュレーションコードの構築および改良を進める。
核融合プラズマ · 新古典輸送 · 乱流輸送 · 運動論的シミュレーション · 磁場閉じ込め核融合プラズマ · 乱流輸送シミュレーション · 新古典輸送シミュレーション
KAKEN 19H01879代表 小林 政弘ヘリカル研究部
核融合炉におけるダイバータ熱負荷軽減とコアプラズマの閉じ込め性能の両立は極めて重要な研究課題である。一方、さらなるダイバータ熱負荷軽減を目指して提案されている摂動磁場(RMP)を用いた先進的ダイバータ配位においては、この点に着目した研究がまだほとんどなされていない。申請者らはこれまで、RMPを印加することによりデタッチメント運転が安定に維持できることを示してきた。その中で、RMPの印加によってコアの閉じ込め特性が変化することを見出した。これらの新たな発見を足掛かりにして、核融合炉における周辺部の3次元磁場形状がデタッチメント時のコアプラズマ閉じ込め性能に及ぼす影響について明らかにする。
3次元磁場効果 · 熱的不安定性 · プラズマ放射冷却 · 乱流伝播 · 輸送障壁 · 3次元磁場構造 · 3次元磁場トポロジー · ダイバータ
KAKEN 19H01878代表 釼持 尚輝ヘリカル研究部
本研究の目的は、天体磁気圏が高ベータプラズマを自発的に閉じ込めるメカニズムを解明するため、RT-1装置を用い自発的に形成される高ベータプラズマの熱・粒子特性の解明である。本研究により内向き拡散のメカニズムについて以下に示す2つの新しい知見を得られた。(i)本研究で開発した詳細計測・解析手法により、内向き拡散により自発的に形成されるピークした密度分布を詳細に可視化した。(ii)放電中に中性ガスを入射することで、ピークした密度分布が再構成される際に低周波揺動が励起されることを発見し、揺動の時空間構造の詳細計測から内向き拡散のメカニズムにドリフト波不安定性が関連していることを示唆した。
磁気圏型プラズマ · 自己組織化 · 熱・粒子輸送 · 核融合 · トムソン散乱計測 · 深層学習
KAKEN 18K13525代表 西村 伸研究部
加熱や核融合反応による高速イオンを含む状態において熱化粒子側に起こる新古典的諸現象及びMHD平衡の観点からの高速イオン関係理論の見直しを行った。主な成果は、(1) 固有関数法と随伴方程式法に基づく高速イオン速度分布計算のベンチマークテスト、(2) 中性粒子ビーム生成高速イオンの非両極性径方向輸送の理論式導出、(3) 核融合生成高速イオンの磁力線方向自発流の理論式導出、(4) 衝突オペレータテスト粒子項のためのエネルギー依存Coulomb対数の理論式導出、(5) 中性粒子ビーム生成高速イオンの荷電交換損失の計測としての高速イオン荷電交換分光(FIDA)の応用に関する理論式導出と実験、である。
新古典理論 · 高エネルギー粒子 · ドリフト運動論的方程式 · Coulomb衝突 · 磁場閉じ込め核融合 · 非対称トーラス配位 · 燃焼およびNBI加熱プラズマ · 高速イオン
KAKEN 18K03587代表 田村 直樹研究部
高温プラズマで観測されている不純物導入によるプラズマ閉じ込め改善は乱流輸送が低減したためと考えられているが、その低減における不純物自体の役割に関しては理論等でその効果が指摘されつつも実験的には不明のままである。核融合炉実現には不純物量の最適化が必須であるため、不純物が乱流輸送に与える影響の定量的解明が喫緊の課題である。 本研究では、導入できる不純物の種類、量及び位置の精密な制御が世界で唯一可能なTESPELを乱流輸送が支配的なプラズマが生成できるドイツの環状磁場閉じ込め高温プラズマ実験装置W7-Xに適用し、磁場閉じ込め高温プラズマ中の乱流輸送に及ぼす不純物の影響を定量的に解明することを目指す。
TESPEL · 不純物ガスパフ · 乱流輸送 · 不純物効果
KAKEN 23KK0054代表 居田 克巳ヘリカル研究部
プラズマの揺らぎは、密度、温度、流速などの実空間における揺らぎのパターン(いわゆる乱流)として扱われてきた。一方、速度空間におけるマクスウェル分布からのずれ(歪み)の揺らぎは未だ研究されていない。核融合燃焼条件に適う高温で、初めてこの揺らぎが観測可能となる。本研究課題では、速度空間歪みの揺らぎを計測する装置を開発して、超高温プラズマ発生装置に設置し、実空間の揺らぎ(乱流)と速度空間の揺らぎの両者を観測する。そして、揺らぎの研究を従来の「実空間」から「速度空間」へと拡張することで、非局所輸送やヒステリシスなどの謎を解きえる新しい輸送パラダイムの探求をめざす。
核融合プラズマ · 速度空間歪み · 輸送パラダイム
KAKEN 21H04459代表 田中 謙治研究部
核融合原型炉との同等条件のプラズマは量研機構のJT-60SAで初めて達成される。本研究は先進的なレーザー計測を開発し、JT-60SAにおいて原型炉と同等条件下で乱流の挙動を計測し、それにより、原型炉における乱流が駆動するプラズマ閉じ込めの物理機構を明らかにすることを目指す。研究は乱流計測の開発とそれを用いたJT-60SAにおける物理実験からなる。乱流計測ではレーザーを用いた二次元位相コントラストイメージングを開発する。物理実験では原型炉と同等条件において、特に重要な電子加熱の実験に取り組む。閉じ込め特性および乱流の空間スペクトル構造の違いを実験から明らかにし、シミュレーションと比較する。
磁場閉じ込めプラズマ · 乱流 · レーザー · 位相コントラストイメージング · 原型炉 · プラズマ · 核融合
KAKEN 21H04458代表 田村 直樹ヘリカル研究部
ドイツのW7-X装置とスペインのTJ-II装置において、TESPEL入射実験を実施した。W7-Xでは、TESPELにより予想以上にプラズマ内部にトレーサーを配置できることが分かった他、レーザーブローオフ法との比較により、不純物供給位置の違いが不純物の時間発展、つまり空間分布に大きな影響を与えることも明らかとなった。また、TESPELにより、ホウ素からタングステンまでの非常に広い範囲の不純物の輸送を調査可能であることも明らかとなった。一方、TJ-IIでは、新型コロナウイルス感染症の影響のため、新型TESPELを使用した本格的な実験は実施することができなかったが、予備実験までは実施できた。
プラズマ・核融合 · 炉心プラズマ · 不純物輸送 · トレーサー内蔵固体ペレット · TESPEL · トレーサー内蔵ペレット
KAKEN 17KK0121代表 小林 達哉ヘリカル研究部
磁場閉じ込めプラズマにおける電場励起機構を解明するため、トーラスプラズマにおける実験研究を行った。TJ-II(スペイン、CIEMAT)、JFT-2M(日本、JAIRI(現QST))、LHD(日本、核融合科学研究所)など様々な閉じ込め磁場を持つ実験装置にて実験・データ解析を行った。TJ-II装置では、帯状流と定常電場の相互作用に関する研究を行った。JFT-2M装置では、測地線音波(振動帯状流)の励起機構に関する研究を行った。LHDでは、内部輸送障壁の形成メカニズム及びその崩壊原理に関する研究を行った。
プラズマ乱流 · 電場 · L-H遷移 · 帯状流 · 測地線音波 · 内部輸送障壁 · 水素同位体効果 · MHD揺動
KAKEN 17K14898代表 稲垣 滋エネルギー理工学研究所
磁場閉じ込めプラズマでは、高密度化に伴い閉じ込めが改善することが知られているが、その物理的起源や維持機構は未解明である。本研究では、磁化プラズマ実験と乱流シミュレーションを組み合わせ、乱流とゾーナル流の衝突率およびベータ値依存性を体系的に解明する。Vバンド2チャンネルドップラー反射計を開発し、ヘリオトロンJにおいて密度・温度分布および揺動を広い密度領域で計測する。さらにGKVおよびGKNETによる解析と比較することで、勾配・乱流・ゾーナル流の相互作用に基づく輸送機構を明らかにし、高密度プラズマの形成と維持に関する物理的指針を提示する。
プラズマ乱流 · ゾーナル流 · 衝突率 · プラズマの輸送 · 高密度プラズマ
KAKEN 26K00687代表 小林 進二エネルギー理工学研究所
磁場閉じ込め核融合の炉心条件達成には、輸送障壁と呼ばれる断熱層を形成しプラズマを効率的に高温化することが有効である。申請者らはこれまでに、低磁気シア配位を持つ先進ヘリカル装置ヘリオトロンJにおいて、従来の内部輸送障壁(ITB)の発現密度が2倍以上高い「高密度ITB」の観測に成功した。本研究では、この高密度ITBの形成メカニズムを(1)低次有理面、(2)磁気シア、(3)平行フローシアの3つの観点から、実験及び数値解析を通じて解明することを目指す。加えて、周辺部輸送障壁(ETB)を併用したさらなる高密度プラズマ生成シナリオを開発し、ヘリカル系におけるETB/ITB放電シナリオの確立を図る。
先進ヘリカル配位 · 輸送障壁 · 高密度プラズマ
KAKEN 26K00686代表 金 史良エネルギー理工学研究所
代表 田原 康祐工学研究科
核融合発電の早期実現に向けた重要な課題である乱流輸送の抑制に関連して,磁場閉じ込め方式の核融合プラズマにおける主要な加熱手法である電子サイクロトロン加熱(ECH)によるトロイダル流駆動を介した乱流抑制が注目されている.本研究では,シミュレーション解析に基づいたECHによる乱流輸送抑制効果の検証を目的とする.ECH-乱流間の相互作用を考慮した解析には高コストな大規模シミュレーションを要するため従来研究では十分な解析が為されてこなかった.本研究では現実的なコストのもとで解析を行う手法を提案し,これらの相互作用を考慮したシミュレーションを行うことで,ECHによる乱流輸送抑制効果を定量的に検証する.
代表 今寺 賢志エネルギー科学研究科
本研究課題では、我々が近年開発を進めている複数の粒子種を取り扱った第一原理コードGKNETの特性を活かして、炉心プラズマにおいてメインの不純物となるヘリウム灰の排気と、燃料である水素同位体の供給の両立を目指した粒子輸送の制御法の開拓を行う。加えて、周辺領域も取り扱えるようにGKNETを拡張することで、周辺プラズマにおける炉壁からの不純物の排気と燃料粒子補給の両立を目指す。
核融合プラズマ · 乱流輸送 · ジャイロ運動論 · 粒子輸送 · 選択的加熱 · 沿磁力線座標系 · 不純物輸送
KAKEN 24K06992代表 成田 絵美工学研究科
核融合プラズマの温度と密度の分布形成機構はプラズマを構成する粒子種によって異なることが実験から示唆されている。研究代表者は分布形成の背景にある乱流輸送過程を示しながら密度と温度を予測できる輸送モデルDeKANISを開発してきた。DeKANISは機械学習を利用することで高速な乱流輸送計算を実現しつつ、他の機械学習モデルと異なり、第一原理計算による輸送解析の結果を学習に用いることで乱流輸送過程を調べることを可能にした唯一の輸送モデルである。DeKANISを拡張し、ITER等における核燃焼プラズマの予測において重要である主イオンの水素同位体効果及び不純物イオンの存在を考慮した分布形成機構を解明する。
乱流輸送 · 水素同位体効果 · 統合シミュレーション · 周辺ペデスタル · ジャイロ運動論コード · 機械学習 · ニューラルネットワークモデル · プラズマ乱流
KAKEN 23K03366代表 本多 充工学研究科
高閉じ込めプラズマ実現のために回転予測能力の獲得は極めて重要である。従来の回転研究は外部トルク入力によって高速に回転駆動されたプラズマを対象としてきた一方、外部トルク入力が支配的でないオーミック放電時や電子加熱時などは、従来型の解析・計算手法が適用できず、シミュレーション研究としては手つかずの状況であった。このような状況でも解析可能な、独自開発の輸送コードTASK/TXを用いて、不純物を含む自己無撞着な体系のプラズマにおいて乱流と衝突による輸送によって生じる径方向輸送とプラズマの回転がどのように関係しながら、直接的な外部駆動に依らない自発的な回転分布を形成するか、その普遍的理解を目指す。
流体型輸送コード · トカマク · 新古典輸送 · 不純物輸送 · 両極性 · 分極ドリフト · 乱流輸送代理モデル · ガウス過程回帰
KAKEN 22K03574代表 森下 侑哉工学研究科
将来の核融合炉において,核融合プラズマの挙動を高速かつ正確に予測し制御するシステムが必要である.従来のシミュレーションでは,実時間レベルでの高速かつ高精度な予測は難しいため,本研究では,データ同化と核融合プラズマの統合シミュレーションを組み合わせたデータ同化システムASTIの開発を行う.データ同化とは逐次的に得られる観測情報を用いて,モデルの予測能力および解析能力を高める統計的最適化手法である.本研究では,データ同化を用いて,大型ヘリカル装置(LHD)に多数蓄積された実験データから高性能な輸送モデルを構築する手法を開発するとともに,核融合プラズマの制御手法の開発を行う.
データ同化 · 核融合プラズマ · 統合シミュレーション · 適応予測制御
KAKEN 21J14260代表 金 史良エネルギー理工学研究所
本研究は、トカマクプラズマにおける内部輸送障壁(ITB)の制御の鍵を握る大域的輸送特性の解明に向けて、ITBの過渡応答実験を行い熱流束と乱流伝播を同時観測することで、ITBの輸送機構を明らかにすることを目的としている。この目的を達成するために、(i)那珂核融合研究所のJT-60U装置を用いて過渡輸送解析手法を確立し、(ii)米国・ゼネラルアトミックス社のDIII-D装置を用いて固体ペレット入射などによるITBの過渡応答実験を行い、熱流束と乱流の同時観測から因果関係を特定してITBの大域的輸送機構を明らかにしていく。
プラズマ乱流輸送 · 内部輸送障壁 · 非局所的輸送 · トカマクプラズマ · 雪崩輸送 · 径電場ダイナミクス · 過渡応答解析 · ニューラルネットワーク
KAKEN 20K14446代表 今寺 賢志エネルギー科学研究科
次世代の基幹エネルギー源として期待されている核融合エネルギーの実用化に向けて、粒子と熱の輸送制御に関する研究をスーパーコンピュータを用いた大規模シミュレーションによって行っている。特に本研究では、重水素・三重水素・ヘリウムなど複数の粒子種が存在した系において、どのように輸送制御を行えば、核融合反応に必要な燃料の供給とヘリウム灰の排出が両立可能かについてシミュレーションを用いた解析を行う。併せてそれらのシミュレーション結果を基に、輸送の先進的なモデリングを機械学習を用いて行う。
核融合プラズマ · 乱流輸送 · ジャイロ運動論シミュレーション · 燃料補給 · 沿磁力線座標系 · ジャイロ運動論 · 内部輸送障壁 · 粒子輸送
KAKEN 20K03903代表 大島 慎介エネルギー理工学研究所
近年注目されている、乱流の非線形性を介在し同位体効果が生じるという仮説の実験による実証を目指し、 A. 乱流の非線形特性の実験的観測による同位体効果発現機構の解明 B. 磁場配位制御による、非線形乱流を介在した、同位体効果への影響の検証 を目指す。軽/重水素同位体比を制御し、広いパラメータ領域で乱流と帯状流の非線形結合・競合過程の特性の応答を明らかにする。乱流、そして帯状流を直接観測し、多様な揺動解析手法を駆使し、乱流の素過程およびその非線形特性を評価する。さらに、乱流と帯状流の非線形結合・競合過程の制御ノブとして、磁場の幾何形状(磁場配位)を制御し、同位体効果に影響を与えうるか、解明を目指す。
水素同位体効果 · プラズマ · 乱流 · 帯状流 · 核融合 · 非線形 · プラズマ乱流 · 同位体効果
KAKEN 20K03901代表 小林 進二エネルギー理工学研究所
先進ヘリカル配位はプラズマ圧力の上昇にともなう反磁性効果・シャフラノフシフトによる平衡の変化をあらかじめ予測し、目標とするベータ値のプラズマにおいて輸送の改善・配位対称性の向上(ベータ効果)を期待して配位設計されている。本研究では、先進ヘリカル配位におけるベータ効果を実験的に検証することを目的として、1.高ベータプラズマ生成のための粒子補給法の検討、2.プラズマベータがエネルギー閉じ込め・熱輸送とMHD平衡に与える影響の解明、新古典輸送・乱流輸送シミュレーションとの比較、3.プラズマベータとポロイダルフローとの相関の検証、を行う事を計画する。
ヘリカル系磁場配位 · 熱輸送 · ベータ効果 · ヘリカル系配位 · 統計加速 · 先進ヘリカル配位 · 高ベータプラズマ · 高ベータプラズマ生成
KAKEN 19H01875代表 石澤 明宏エネルギー科学研究科
磁場閉じ込め型核融合装置において燃焼プラズマを維持するためには、燃焼によって生じた高エネルギー粒子とそれによって加熱される燃料プラズマそれぞれの良好な閉じ込めを両立させることが必要である。本研究は、この燃焼プラズマの閉じ込め悪化を引きおこす主要な原因となる電磁流体不安定性と乱流輸送を、世界最先端である大域的電磁的ジャイロ運動論シミュレーションを用いて評価することに成功した。そして、乱流と電磁流体不安定性のマルチスケール相互作用によって熱および粒子の輸送は増大し、プラズマ閉じ込め悪化が起こることを明らかにした。この成果をIAEA核融合会議およびNulcear Fusion誌に発表した。
核融合 · プラズマ · 数値シミュレーション · 乱流 · 非線形 · 電磁流体 · 燃焼 · ジャイロ運動論
KAKEN 17K06991代表 小林 大輝応用力学研究所
磁場閉じ込めプラズマの諸性質は乱流によって支配されていることは周知の事実である。また、近年の研究ではプラズマ乱流は局所的乱流の相関長を超えて結びつく大域性を持つことが示され、同位体効果を含む様々な未解決課題は大域的な乱流の性質に由来すると考えられる。その中でも同位体効果は、特にトカマクプラズマにおいて、重水素が軽水素よりも閉じ込めが良いという経験則であり長年の謎である。本課題では、世界にも類を見ないプラズマ断面全域を観測可能なトモグラフィーと静電プローブによる定量的粒子輸送の空間多点観測に基づき同位体効果の起源をトカマクプラズマにて実験的に探究する。
同位体効果 · トモグラフィー · 乱流場 · 輸送特性 · プラズマ乱流
KAKEN 26K17122代表 西澤 敬之応用力学研究所
本研究は、LH遷移の発生条件を予測する新しい指標としてプラズマ径方向誘電率を定量化することを目的とする。PLATOトカマクにおいて、バイアス電極による径電流駆動とHIBPによる径電場計測を組み合わせ、誘電率の形状・磁場・衝突周波数・安全係数・時間スケール依存性を実験的に評価する。誘電率を「プラズマの回転しやすさ」と捉え、回転しやすいプラズマほどLH遷移しやすいという仮説を検証する。最終的には、径電流駆動モデルと統合することで、トカマクやヘリカル装置を含む広範な磁場閉じ込め装置におけるLH遷移予測精度の向上を目指す。
トカマク · LH遷移
KAKEN 26K17121代表 井戸 毅応用力学研究所
低アスペクト比(トーラス形状の大半径Rと小半径aの比: R /a)を持つ球状トカマクは基本的な磁場構造は標準的なトカマクと同じであるにもかかわらず、そのエネルギー閉じ込め時間の物理パラメータ依存性は、標準的なトカマクのそれと大きく異なっている。本研究は、アスペクト比を球状トカマクから標準的なトカマクの領域まで変化させることができるプラズマ生成手法を開発し、ここに静電乱流と電磁乱流の計測システムと数値シミュレーションシステムを導入することにより、乱流輸送の観点からプラズマ閉じ込めのアスペクト比依存性の物理機構の解明に取り組む。
プラズマ乱流 · アスペクト比依存性 · 重イオンビームプローブ · 反射計 · 平衡配位 · ジャイロ運動論シミュレーション · 磁場閉じ込めプラズマ · 乱流
KAKEN 24K00613代表 小菅 佑輔応用力学研究所
本研究では、核融合炉のダイバータ熱負荷低減に対する乱流輸送の効果を検討する。粒子、熱、運動量の差異を考慮した乱流輸送モデルを用いて、スクレイプオフ層の幅を拡げる乱流が将来の核融合炉で励起されうるかを検討する。帯状流や径方向非線形流(ストリーマー)の効果を含めた輸送を定式化する。その一方で、直線装置や環状装置での実験検証を進める。プローブ群により揺動や乱流フラックスを直接かつ同時に計測し、理論モデルの検証を進める。
核融合 · 乱流輸送 · 熱負荷 · 乱流プラズマ · ダイバータ · 輸送 · 核融合プラズマ · 乱流
KAKEN 23K20838代表 小林 大輝総合理工学府
近年、プラズマ乱流は「不均一」かつ「大域的」であることが明らかになり、大域計測の必要性が高まっている。そこで本研究では、トモグラフィーを用いた大域計測を行うことで明らかになったプラズマの定常的な構造(背景構造)の非対称性とプラズマ乱流の空間構造の歪みの関係を、両者の非線形結合モデルを考え実験データと比較・検証することで明らかにする。また、背景構造の非対称性の影響でプラズマ乱流の空間構造に変化が生じればプラズマ輸送にも多大な影響が生じることが予想される。そこで、プラズマの熱・粒子輸送の評価も同時に行うことで、背景構造に非対称性が乱流変動を介してプラズマ輸送に与える影響を明らかにする。
プラズマ乱流 · トモグラフィー · 構造形成 · 対称性の破れ · トモグラフィー計測
KAKEN 23KJ1702代表 荒川 弘之医学研究院
プラズマ乱流輸送研究においては、これまで乱流と流れという2体系の相互作用が主に考えられており、孤立渦・飛沫といった高次非線形構造の影響は小さいとして、実験・理論共にほとんど考慮されていなかった。近年の申請者らの研究で3次・4次的に形成された構造観測により、高次非線形構造形成に伴い、輸送が大きく変化する乱流状態を発見した。本研究では、これを更に発展させ、様々な乱流条件において高次非線形構造の輸送を評価し、高次非線形構造による輸送ダイナミクスの系統的理解を目指す。
プラズマ乱流 · 帯状流 · 乱流輸送 · 輸送ダイナミクス · 高次非線形構造 · レーザー誘起蛍光法 · ベクトルトモグラフィー
KAKEN 21K03508代表 木下 稔基総合理工学府
将来の核融合炉で想定されている重水素・三重水素混合プラズマ性能予測する上で軽水素および重水素プラズマにおけるプラズマ性能の違い(同位体効果)や将来の核融合装置を設計する上で異なるプラズマの閉じ込め磁場構造におけるプラズマ性能の違い(磁場配位効果)に関する知見は必要不可欠である.特に熱・粒子輸送はプラズマの閉じ込め性能を決定するため重要である.本研究では主に大型ヘリカル装置(LHD)にて軽水素および重水素実験を行い,熱・粒子輸送の評価および輸送を駆動する乱流揺動の計測を行い,それらの同位体効果についての知見をえる.また,これらの結果について他の装置と比較し,磁場配位効果についても提言する.
核融合プラズマ · 大型ヘリカル装置 · 水素同位体効果 · レーザー計測 · プラズマ閉じ込め · 磁場閉じ込め · 乱流揺動 · 熱粒子輸送
KAKEN 21J12314代表 文 贊鎬応用力学研究所
代表 小菅 佑輔応用力学研究所
代表 藤澤 彰英応用力学研究所
本課題では、PLATO (主半径 0.7 m 副半径0.3 m 磁場 0.25 T プラズマ定常時間 100ms以上)の運転領域の拡大およびトモグラフィーなど一部計測器の拡張を実施し、多様な閉じ込め磁場形状対して軽水素および重水素プラズマにおいて乱流場の偏在(対称性の破れ)と結合(大域性)をトモグラフィー(2断面)およびHIBP(1断面)によって大域局所精密観測する。両者の乱流場の構造と機能の関係を、異なる閉じ込め磁場形状の下で捉えアイソトープ効果の物理機構を明らかにする。アイソトープ効果の起源の探究を通して、閉じ込め性能などにおいて高機能な乱流状態を実現する原理を探し出す。
トカマクプラズマ · 乱流 · トモグラフィー · ヘリシティ入射 · トカマク · アイソトープ効果 · 局所へリシティ入射 · プラズマ乱流
KAKEN 22H00120代表 松岡 清吉那珂フュージョン科学技術研究所 先進プラズマ研究部
磁場閉じ込めプラズマにおける輸送機構として、衝突に起因する新古典輸送と微視的乱流が駆動する乱流輸送が存在する。従来これらは個別に評価・議論されてきたが、近年、2次元磁場プラズマにおいて乱流輸送が新古典輸送を駆動する新たな輸送チャンネルの存在が示唆され注目されている。 本研究では、3次元磁場閉じ込めプラズマを対象として、第一原理に基づく大域的5次元乱流・新古典輸送シミュレーション研究を実施し、未開拓領域となっている3次元磁場プラズマにおける乱流・新古典相互作用について探求するとともにその物理機構を明らかにする。
新古典輸送 · 乱流輸送 · 第一原理シミュレーション · 磁場閉じ込め · 核融合 · プラズマ · 大域的輸送 · 3次元磁場
KAKEN 23K03364代表 成田 絵美那珂研究所 先進プラズマ研究部
核融合出力を決定づけるプラズマの密度と温度の予測は重要な研究課題である。密度と温度を支配する乱流輸送は第一原理計算で定量的に評価できるが、計算コストの高さから密度と温度の予測を行う統合型輸送コードには適さず、その計算に第一原理計算から示される輸送物理は反映され難い。 本研究では、複数の物理過程に起因する輸送量を第一原理計算で評価し、その結果を機械学習によって高速に再現する輸送モデルを構築する。統合型輸送コードとの結合で、第一原理計算を反映した密度と温度の分布計算を可能にし、実験から示唆されている「密度・温度の分布形状の硬直性」と「プラズマの粒子種毎の密度分布形状の相違」の原因を解明する。
核融合 · 乱流輸送 · 準線形乱流輸送モデル · 帯状流 · ジャイロ運動論コード · 機械学習 · ニューラルネットワークモデル · 統合シミュレーション
KAKEN 20K14450代表 神谷 健作那珂フュージョン科学技術研究所 先進プラズマ研究部
国際熱核融合実験炉ITERで想定されている標準運転においては、閉じ込め改善モードの発生及び制御が重要となる。本研究では、研究代表者によって近年明らかされた多スケール乱流状態に対する径電場勾配と曲率の重畳効果を利用して、各輸送チャンネル(イオン系、電子系及び粒子系)を個別に制御することで、炉心級プラズマ領域においても実現可能な高性能と定常性を併せ持つ代替え運転モードを新しく開拓する。
ELM · pedestal · H-mode · ITER · Electric field · tearing · MHD · stochastic
KAKEN 20K03913代表 吉田 麻衣子那珂フュージョン科学技術研究所 先進プラズマ研究部
燃焼プラズマ条件に近い電子加熱割合(80%)が可能で、低波数から高波数揺動を検出できる揺動計測器群と高空間・時間分解能を有する分布計測器群を有し、先進プラズマ運転領域(高ベータ、弱・負磁気シア)を持つトカマク型実験装置を活用し、電子加熱時のイオン系乱流と電子系乱流の振る舞い、プラズマ輸送・分布の変化を詳細に調べる。スーパーコンピュータを用いて乱流輸送シミュレーションを行い、得られた実験データと比較することで、輸送物理の理解を行うと共に、電子加熱による粒子及びエネルギー閉じ込め劣化を緩和する運転領域を見つけ出す。
電子加熱 · プラズマ乱流輸送の抑制 · エネルギー閉込め改善 · イオン系乱流 · 電子系乱流 · 高エネルギー粒子効果 · プラズマ制御 · 磁気シア
KAKEN 19K03805代表 松岡 清吉那珂フュージョン科学技術研究所 先進プラズマ研究部
近年、核融合研LHDのような3次元磁場閉じ込めプラズマにおいて、大域的・動的な輸送現象を示唆する観測がなされており、閉じ込め性能の向上に向けてその物理機構の解明が重要な課題となっている。3次元磁場プラズマでは、プラズマ乱流輸送と衝突性の新古典輸送が電場を介して強く結合することから、輸送やそれによる分布形成過程を明らかにするためには両者を統一的に扱う第一原理にもとづいた大域的シミュレーションが不可欠となる。本研究課題では、3次元磁場プラズマを対象とした大域的full-fジャイロ運動論シミュレーションモデルを確立し、未解明であった3次元磁場プラズマ内の大域的・動的輸送現象にアプローチする。
プラズマ · 核融合 · 3次元磁場 · ジャイロ運動論 · 第一原理シミュレーション · 大域的輸送 · プラズマ乱流 · 新古典輸送
KAKEN 19K03801代表 伊藤 公孝その他の部局
突発問題は、実験室・自然界を問わず、高温プラズマに普遍的に観察され、その核心はトリガー問題にある。本研究では、詳細な実験データが得られる長所を生かし、輸送障壁の突発現象ELM(間欠的崩壊現象)を対象に選ぶ。その発生機構を解明し、発生機序の理解に基づいて、信頼できる制御法を提示することを目的としている。 今後のプラズマ研究に道筋を提示し、学術的波及効果を持つ。実用上にも、制御核融合開発のリスクと不確定性をELM制御により減らすという、大きな波及効果を持つ。
突発現象 · トリガー問題 · 輸送障壁の崩壊現象 · MHDモードの爆発的成長 · 揺動のストリーマー遷移 · 乱流の捕捉 · 崩壊現象 · 乱流構造
KAKEN 24K06997代表 伊藤 公孝その他の部局
本研究では、磁化閉じ込めプラズマの輸送障壁の動的応答の代表的現象として、特に(a)L-H遷移、(b) 内部輸送障壁の形成機構、さらには(c)H-モード輸送障壁の自律的変動、に関わる動的応答を対象に選ぶ。これらの対象に、最新のプラズマ乱流理論「強相関乱流」の展開を応用する。こうした方法論によって、未解決の諸問題(例えば、L-H遷移での二段階遷移や遅い遷移、内部輸送障壁の発生動態、そしてH-モード障壁でのedge-harmonic oscillation (EHO)や中規模のedge-localized modes (ELM))に理解を与えモデルを検証する。
輸送障壁発生機序 · 大域的弾道的熱輸送 · 乱流の捕捉 · リミットサイクル · 崩壊現象 · MHDモード・リミットサイクル · 乱流構造 · 磁化プラズマ
KAKEN 21K03513代表 中山 智成工学部
核融合プラズマでは、内部輸送障壁(ITB)などの乱流輸送を低減する圧力分布形成が確認されているが、自発的な形成過程は未だ未解明である。本研究では、申請者が開発してきた連成シミュレーションコードを拡張することで、従来は不可能であった「閉じ込め磁場の時空間変動も考慮した包含的な乱流輸送解析」を実現し、得られた結果に対して「データ駆動的な最適化」を組み合わせることで、これを明らかにする。この研究手法は、多次元空間の構造からの物理の抽出であり、核融合学以外の複雑系に対する解析手法の提案にもつながる。
核融合プラズマ · 乱流輸送 · 大域シミュレーション · 特徴抽出 · 内部輸送障壁
KAKEN 26K17120代表 井戸村 泰宏システム計算科学センター
磁場閉じ込め核融合プラズマの核融合出力を最適化する上で、燃料となる重水素と三重水素の密度比を制御することが重要であり、粒子閉じ込め時間に比べて一桁速い時間スケールで発展する水素同位体混合をもたらす乱流輸送現象が注目されている。本研究ではエクサスケールの大域的5次元第一原理乱流計算を駆使してこの物理機構を解明し、乱流輸送を介して間接的に炉心を制御する新たな手法の開発に貢献する。
ジャイロ運動論 · エクサスケール計算 · イオン温度勾配駆動乱流 · 捕捉電子モード乱流 · 粒子輸送 · 水素同位体混合現象 · トロイダル電場応力 · 水素同位体混合
KAKEN 22K03584代表 佐々木 真生産工学部
磁場閉じ込めプラズマには背景流れが存在し、乱流輸送に大きな影響を与えることで、多様なプラズマ分布変形を引き起こし、輸送障壁や階段状分布等の凸凹な分布を示す。このような凸凹分布の空間スケールは乱流の波長スケールと同程度となり、すなわちスケール混合が起こる。本研究では、乱流とプラズマ分布のスケール混合過程に焦点を当て、アバランチや階段状分布・輸送障壁を包括する大域的凸凹分布の選択則を明らかにする。従来のスケール分離を仮定せずに、簡約流体モデルに基づく理論解析と乱流シミュレーションとを組み合わせる事で、大域的分布予測・制御指針を得る事を目指す。
構造形成 · 乱流捕捉 · 乱流輸送 · データ駆動科学 · 特異値分解 · 深層学習 · プラズマ乱流 · 時空間ダイナミクス
KAKEN 21K03509代表 鈴木 康浩先進理工系科学研究科(工)
これまで、不純物輸送に関して多くの理論的研究・大規模数値シミュレーションが行われたが、輸送された不純物がどのようにプラズマ中に蓄積されるかは明らかになっていない。また、実験でしばしば観測される、磁場構造に依存する不純物蓄積の増大や遮蔽のメカニズムも明らかになっていない。そこで本研究では、不純物分布を考慮した拡張MHDコードとジャイロ運動論・新古典輸送理論に基づく局所輸送コードを統合して反復的に解を求める革新的スキームを開発し、プラズマ中の不純物輸送を考察した。また、不純物分布を2次元で考察できる輻射計測器を開発し、実験的検証を行った。
核融合プラズマ · 不純物輸送 · 拡張MHD · 数値シミュレーション · 輻射計測
KAKEN 18H01202出典: KAKEN 科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)。 領域の振り分けは課題の概要をLLMに読ませて行っており、一つの課題は最も中心的な1領域にだけ 数えています。集計の考え方は 日本の核融合 を参照してください。
世界の論文で見た「閉じ込めと輸送」の50年