グロー放電(Glow discharge、glow discharge plasma)は、核融合・プラズマ物理学の現象。低圧力のガス中で電極間に直流電圧を印加することで陰極からの二次電子放出により維持される低温・低圧のプラズマ放電現象である。核融合装置においては、真空容器壁のグロー放電洗浄(GDC)として利用され、不純物の除去や燃料粒子の制御に重要な役割を果たす。この用語集が追う論文のうち、タイトルにこの主題が現れるものは97本ある。比重が最も大きかったのは2015–2019年で、その期間の論文の0.35%を占めた。直近の2025–2029年では0.23%。この用語集がこの主題を最初に拾うのは1990年以降で、それ以前の収録論文には現れない。
解説
グロー放電(glow discharge)とは、数Paから数百Pa程度の低圧ガス中で直流または低周波の電圧を印加したときに生じる、自持続型の低温プラズマ放電である。放電管内のガスが電離して発光し、特徴的な層状の光り方をすることからこの名がある。電子温度は数eV程度と高温だが、重い粒子(イオン・中性分子)はほぼ室温に保たれるため「低温プラズマ」と呼ばれ、この非平衡性こそが表面処理やプラズマ化学に有用な性質を与えている。トカマクなどの核融合装置では、真空容器内壁の不純物除去・水素保持低減を目的としたグロー放電クリーニング(GDC)として、装置運転に不可欠な技術となっている。
直流グロー放電の構造
典型的な直流グロー放電は、陰極と陽極を対向させた放電管内に形成される。印加電圧を上げていくと、まず不規則なコロナ的放電を経て、ある電圧で急激に管全体が発光するグロー放電へ移行する。このときの放電は空間的に一様ではなく、陰極側から順に、ほとんど発光しない薄い層(アストン暗部)、陰極グロー、クロフトン暗部、負グロー、ファラデー暗部、そして長く一様に光る陽光柱という層構造をなす。この構造は電子のエネルギー分布の空間変化を直接反映している。

fig.1 Plasma performance enhancement and impurity control using a novel technique of argon–hydrogen mixture fueled glow discharge wall conditioning in the ADITYA-U tokamak (2024) · CC BY 4.0
A schematic view of the Ar–H2 and H2 fueling glow discharge setups and a view of a poloidal cross section of the vacuum vessel of the ADITYA-U vessel (GDC.P.S.: glow discharge power supply, TMP: turbo molecular pump, RGA: residual gas analyzer, IG: ionization gauge, EGV: electro pneumatic gate valve, PL: pumping line, IBL: inner toroidal belt limiter, DT: L and U divertor tiles (lower and upper), a: plasma minor radius, R0: major radius, PV: piezo valve, B14: bottom 14 number port, APC: automatic pressure controller hardware, MFC: mass flow controller, RV: reservoir).
推移
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研究の変遷
1985–19943本 · 0.05%
ヘリウムグロー放電によるDIII-Dの粒子制御と放電プラズマ計測
この時代のグロー放電研究は、DIII-Dにおけるヘリウムグロー放電コンディショニングによる粒子制御と、放電プラズマ中のホモクリニックカオスや高感度吸収分光の観測に限られていた。コーパス中ではヘリウムや放電プラズマと並んで現れ、装置はDIII-Dに集中している。
この時代の論文から
- Particle control in DIII-D with helium glow discharge conditioningNuclear Fusion 1990
- Evidence of homoclinic chaos in the plasma of a glow dischargePHYSICAL REVIEW LETTERS 1992
- High sensitivity absorption spectroscopy in glow discharge plasmasReview of Scientific Instruments 1993
1995–200415本 · 0.15%
壁調整・トリチウム除去・ダストプラズマへの応用拡大
よく登場する装置
この数字の作り方
- 数え方 —
- 同じものが別の名前で書かれていてもまとめて数えている(Glow discharge、glow discharge plasma など)。綴りが変わった時期に推移が動いて見える、ということは起きない
- 割合 —
- その時代の収録論文全体に占める比率。コーパスは1970年代より2010年代のほうが9倍大きいため、本数のままではほとんどの主題が右肩上がりに見えてしまう
- 記述 —
- その時代の論文・共起する主題・登場する装置だけを根拠にAIが書いている
- 冒頭の定義 —
- 用語そのものの説明だけは、論文11本の要旨を読ませたうえでAIの分野知識で書かせている。ここだけは収録論文に書かれていることの要約ではない
- 解説 —
- では、3本の論文(うち全文2本)と2枚の図版を読ませたうえでAIが書いている
- 範囲 —
- 収録は6誌に限られる。ここで減っていることは、分野がその取り組みをやめたことを意味しない

